ボートで日本一周⑰|沖縄県へ突入!与論島→久米島へ

2025.02.06

ボートで日本一周したい! けど実際にはいろいろと難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は奄美群島の中の沖永良部島から与論島へと向かった。さて、今回はどうしよう?

 

【これまでの内容】

どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?

ボートで日本一周⑯|沖永良部島→与論島へ

 


前回到着した与論島では、それはそれはキレイな海が待っていて、ジリジリした日差しの下、がっつりボート海水浴を楽しんだ。釣りは潮がめっちゃ速い上に、ポイント選定が難しくって、カラフルな魚たちはあまり遊んでくれず、残念な結果に終わる(すべて妄想)

さて、次は沖縄県突入!寄港地で考えていたことは、沖縄本島から先をどうするかだ。一つには、この日本一周は本島を南端として、北上するというプランが考えられる。ただ、あれだけの島々を前にして、引き返すというのは、島好きを豪語する身としては、悔やんでも悔やみきれないような気がしている。

つい、本島の先の宮古島や石垣島、西表島(いりおもてじま)などに目がいくが、本島の北西から南西あたりにかけては伊是名島や粟国島、慶良間諸島に久米島まで、こちらもさまざまな島が並んでいて、そうした島に寄るかどうかで、コースも変わってくる。さてはて、どうしよう?

現在は5月頭(妄想上)なので、そろそろ沖縄が梅雨入りする予定だ。勝手なイメージだけど、このあたりは雨よりも、海上のモヤとか霧みたいな、そうした視界不良が怖そう・・・。本島周辺を走ったことがあるのは、2008年1月と2012年6月(すでに梅雨明けしてた)のみ。セールボートでってことで、昔すぎる上、梅雨時季知らないんだよなー。知ってる人、情報求む!

まず、慶良間諸島のいくつかはフェリーやボートで寄ったことがあるから、すごくいいところではあるけど、今回は外そうと思う。そこまでにある島は選ぶコースによって、かな。気になるのは久米島。泡盛しか思い浮かばないと思ったら、カジキやキハダで有名な島だった。そういや、このあたり一帯カジキの話題を聞くことが多いですな。一人でカジキは無理だし、道具も持ってないから、カツオあたりがラッキーにも釣れてくれたらいいなくらいに思っとこうっと。

いろいろ調べてみると、やっぱり久米島に入りたくなってきた。正直、沖縄本島は結構行ったことがあって、あちこち見て回りすぎた感もある。もちろんまだまだ回るべきところはあるだろう。けど、それよりも初めての島に行きたい。ということで思い切って本島はスルー!

 

久米島には東側に仲里漁港が、西側には兼城港がある。仲里漁港には、真謝地区と真泊地区、泊地区にそれぞれ泊地があるようで、真謝地区は浅く小さく、真泊地区は昔から帰唐船の重要な泊地だったようだが、ボートが混み合っている様子(見つけた1998年の資料によれば、だ)。

泊地区には、県内初となった泊フィッシャリーナがあるが、南北に水路が掘られていて、南からアプローチする必要があるが、いずれにしても、その水路を通らないと入港できず、水深が浅くセールボート向きではないからか、入港したというプレジャーボートの記録が見つからない。港から東に「はての浜」と呼ばれるサンゴ島や砂州が約7キロにわたって広がっているそうで、有名な観光スポットらしく、ここへの発着にモーターボートが多数置かれているようだ。航空写真で見ると、はっきりと水路が掘られている。が、どう見てもビジターが初めて行くにはかなりの情報収集をするか、先導してもらわないと難しそう。

兼城港はどうかというと、本島から渡名喜島、そして久米島をつなぐフェリーが出入港する港だ。ここが一番間違いないようで、セールボートの航海記にも載っている。岸壁がすごく高いらしく乗り降りにはハシゴ的なものが必須。行くならこっちかなぁ。で、陸からほかの港にも行ってみて、大丈夫なら移るのもアリかも。

本当は途中の伊是名島とか伊江島とか粟国島とかに寄りたいけど、100マイルあるから、立ち寄りしてたら入港が暗くなっちゃう・・・。ここは諦めてまっすぐ向かおうと思う。なんといっても、古くは「琉球列島で最も美しい島」の意味で「球美の島」と呼ばれた久米島。美しい景色が迎えてくれるのだろう!待ってろ、ちゅら島!!

 

ほぼ真っすぐ南西へ約105NM。美しい水色の海を堪能しながら進みたいと思う

 

久米島のGoogle Earth画像。東に大きく延びた砂州が「はての浜」だ。島の東側にある浅瀬にくっきりと航路のような筋が見えるのがわかるだろうか。陸からでもいいから行ってみたい光景だ

 

日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット

 

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部)

 

※当記事は月刊『BoatCLUB』2020年11月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。

 

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