絶品釣果料理①/あぶりシメアジとアジの黄金焼き

2022.08.17

月刊『BoatCLUB』の奇数月号では、元料理人の釣り人Mr.ツリックが釣果料理を披露しています。舵オンラインでも、絶品料理のレシピをご紹介します。

本レシピは月刊『BoatCLUB』2021年5月号に掲載。最新号もよろしくお願いします!

 


あぶりシメアジ

アジの刺身はウマイ。でも、酢で締めるともっとおいしくなりますナ。締めたあとにあぶるってぇ~とさらにウマシ。あ、盛り付け直前に真っすぐ皮目に飾り包丁を入れるのを忘れましたナ。アニサキス対策にもなるのだヨ。

 

材料
●アジ 食べたい分
●塩 適量
●酢 適量

 

①アジは三枚におろしたら、ゼイゴと腹骨を取らないでおくこと。どちらも身の薄い部分なので、取ってしまうとそこだけ味が濃くなってしまうからだ。脂の乗った大アジの場合は、先に血合い骨を取って味を入れるテもある

 

②アジの水気をていねいに拭き取ってから、両面に塩を振るが、皮側は全面、身側は身の厚い部分を中心に振る感じで。密閉容器に入れて冷蔵庫で15分くらいおく。アジの皮の表面がシワシワになればOK

 

③アジに塩が入ったら、水洗いをして塩を洗い流し、再びていねいに水気を拭き取ること。密閉容器にアジを並べてひたひたになるまで酢を入れて、冷蔵庫で10 ~15分。身の表面が白くなればいい

 

④血合い骨と腹骨を取り、皮をひく。バーナーであぶるときは、フライパンなどにアジを並べて、皮側の表面だけが出るように水を張ってからあぶること。バーナーがない場合は、フライパンで皮側だけさっと焼く

 

 

アジの黄金焼き トマトソース

このレシピのトマトソースで、今回釣った16 ~20 センチの小アジなら10 尾分(20 枚)くらいに使うことができる。ソースの味はフレッシュなやさしい口当たりで、パスタには合いませんヨ。ただし、黄金焼きともども、冷めてもおいしいので、弁当のおかずに最適だし、食うのが遅い飲み助のアテやパーティー料理にもうってつけです。

 

材料
●アジ 10尾
●塩こしょう 適量
●小麦粉 適量
●卵 2個
●油 適量
●トマトソース(ニンニク 2片、タマネギ 1/2個、砂糖 小さじ1、塩 小さじ1、コンソメ顆粒 小さじ2、酒 大さじ2、トマト 大4個)

 

①アジは三枚におろしたら、ゼイゴと腹骨を取る。血合い骨は、小アジなら取らなくても気にならないが、20センチ以上の大きさのアジは取らないと口に当たる。水気を拭き取ったあとに塩こしょうで下味を付けておく

 

②アジに薄く小麦粉をまぶす。ビニール袋にアジと小麦粉を入れて振れば、少ない量でキレイに小麦粉が付く。その際、アジが濡れていると粉がダマになりやすいので、ていねいに水気は拭いておくこと

 

③次に、溶き卵をアジに付ける。濃い味が好みなら溶き卵にも塩こしょうで下味を付けておくとイイ。また、アジに卵を付けて時間がたつと流れ落ちてしまうので、卵を付けたら素早く焼いてしまおう

 

④フライパンに80 ~100mlのオリーブオイルかゴマ油を入れて、油が温まったらアジをまずは皮を下にして入れる。皮目に焼き色が付いたら、ひっくり返して反対側にも焼き色を付け、再度ひっくり返すとカリッと焼ける

 

⑤油をひいたフライパンにみじん切りにしたニンニクを入れ、香りが出たら、みじん切りにしたタマネギを加えてタマネギが透き通るまで弱火で炒め、砂糖、塩、コンソメ、酒で味付け

 

⑥湯むきしたトマトを2センチくらいの大きさの角切りにする。タネごと使います。それを⑤に加えて中火でフタをして20分。最後はフタを取って水分を飛ばしてトロミが付けばソースの完成。黄金焼きにしたアジにかけて完成です

 

親父の小言

三枚におろすと発生し、普段は捨ててしまう頭をカラアゲにしてみた。小アジにピッタリの料理法だ。小さくて切りづらいけれど、頭を割ったほうが食べやすい。それと、エラは取るが脳ミソや心臓は残しておいたほうが味にコクがでる。ただ、揚げているときに目玉や頬がたまにバチンと破裂する。手を鍋に近づけたときを見計らったようにたぎった油を飛ばしてくるからたまらない。ハリで穴を開けておけばいいのだろうがメンドイですナ。

 

神奈川県・横須賀沖でのアジ釣りの様子はコチラ

 

須藤恭介(すとう・きょうすけ)
愛称、Mr.ツリック。長年、月刊『ボート倶楽部』の筆者として活躍。現在、同誌に連載中の「孤高の釣り人Mr.ツリックの ふらっと貸しボートに乗りにきた」では、釣りだけでなく、釣果料理のノウハウを紹介している。

 

(文=須藤恭介[Mr.ツリック] 写真=宮崎克彦/舵社)

 


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