読者のみなさまから寄せられたボート遊びに関するレポートを掲載している、月刊『ボート倶楽部』の読者投稿記事「進め! BCフィールドレポーターズ」。
「舵オンライン」では、過去に掲載された記事の中から抜粋して再掲していきます。
●BOAT:〈Lucia〉(スターフィッシャー34)
●FIELD:地中海スペイン沖
●TARGET:クロマグロ
私は20年以上前に1級ボート免許を取り、マイボートで東京湾を中心に横浜、保田、館山、三崎、伊豆大島・波浮(はぶ)などへのクルージングや釣りを楽しんできました。いろいろボート仲間がいる中で、スペインに住んでいるマヌエウ(Manuel)という20年来の友人がいるのですが、連絡を取るときはいつも釣りの話をしていました。
マヌエウ(左)とマヌエウの息子(右)が釣ったクロマグロ。マヌエウはこうして釣果を写真に撮って送ってきてくれます
これは2019年6月の出来事です。出張でスペインのアリカンテまで行った際にマヌエウの元を訪ねることができ、ついでに(笑)マグロ釣りに行くことになりました。10年ほど前から、マヌエウが釣ったクロマグロの写真を送ってきては「いつかは一緒に行こう」といつも言っていたのです。それを、ようやく実現するときがきました。
釣行当日に向けて、前日の午後に練習のため出港しました。マヌエウが持っている35フィートのクルーザーに乗り、アリカンテのマリーナを出港し、1時間半ほど走ってポイントに到着。ロッドをセットして、ルアーを3本流しました。
とても天気がよく凪いているので、イベリコハムにワインを飲みながら流していると、30分ほどでヒット! ですが、30分間ファイトをして船尾でギャフ(フック)を打つ瞬間にバラしてしまいました。マヌエウいわく、200キロぐらいあった大物だったとのこと。逃した獲物は大きい……。
しかし、1時間以内に再びヒット。ロッドはしなり、ラインがどんどん出ていきます。「相当大きいよ!!」というマヌエウのかけ声で、私はほかのロッドを収納し、そのサオに集中。約2時間弱たったころでしょうか、ようやくクロマグロを釣ることができました。
ファイト中にクロマグロが死んでしまい、ギャフを打つ必要もなかったのですが、とにかく船上に上げられないほどの大物です。エラから口、尻尾にロープを通してスターン部分に縛り付けて、3時間ほどかけてゆっくり帰港しました。
マリーナ到着時はすでに夜中だったのですが、マヌエウが釣り仲間を呼び、みんなでクロマグロを前に記念写真。サイズを測ると、なんと全長263センチ。ネットで検索すると、そのサイズから推定375キロの怪物でした。
(左)仲間たちがその場で解体して、要らない部分はそのまま海へ。なんとももったいない光景でしたが、彼らはハラミや頭の部分などは好んで食べないみたいです
(右)私はハラミの大トロ部分をいただき、刺身でおいしく味わいました。まさに釣りたての刺身は、最高のご褒美でした!!
宿に帰ったのは朝方、すでに外は明るくなっていました。非常に疲れていましたが、軽く休んで再び出港。そもそもこの日が本番で、丸一日勝負だったため、ワイン、イベリコハム、パンなどわれわれの燃料も十分補給して向かいました。すると、昨日と同じポイントでまたヒット。ですが、途中でバラしてしまい、結局その日釣果はありませんでした。
スペインといえばパエリア。ということで、バレンシア風シーフードパエリアをいただきました。やっぱり本場の味はおいしいですね
マヌエウがマグロ釣り名人なのか、私の運が強かったのかはわかりませんが(笑)、地中海にマグロがたくさんいることがわかり、とてもいい思い出となりました。
昨年も同時期に行く約束でしたが、コロナの関係ですべての海外出張は控えることに。マヌエウは、私が行く予定だった週にクロマグロを釣ったようで、写真を送ってきました。悔しいけれど、来年はもっと大きく育ったクロマグロをねらってスペインに行きます。もちろん、仕事がメインですけどね(笑)。
(まとめ=BoatCLUB編集部)
※本記事は、『BoatCLUB』2021年1月号に掲載された記事を一部抜粋したものです。最新刊およびバックナンバーもぜひご覧ください。
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