創業102年のノウハウが詰まった小型船用の汽笛「ESR-150」が発売された。
製造元の伊吹工業は、1922年創業の老舗メーカーで、日本で唯一、小型から大型まで船のサイズや種類を問わず、船舶に搭載される汽笛を製造している。大型船に搭載される汽笛メーカーとしては、世界シェア1位を獲得しているすごい会社なのだ。
そんな会社が従来の最小型より25%小型化された、小型船用の汽笛を発売した。以前はルールがあり小型化できなかったのだが、小型の船に対して汽笛が大きすぎるというのが問題になり、海上衝突予防法が緩和されたことで実現できた。
耐環境、耐衝撃性に優れたポリカーボネートを採用し、取り付け部はステンレス製。タフなボディに最新のデジタル制御技術が詰め込まれている。プレジャーボートなど小型船舶の船検においては、船に搭載すべき音響信号機は笛でもいいことになっているが、万が一のときの効果は、笛とは大きく違うことだろう。
シンプルでロープロファイルな設計は、これからのスタンダードを見据えたスマートなデザイン
ESR-150
基本周波数:630Hz
音圧:115dB以上 120dB未満
定格電圧:DC12.8V~DC24V
定格電流:1A以下
サイズ:W160×H133×D210mm
質量:1.65kg
ESR-150につなげる小型のマイクアンプ「DPA-100」。キャビンやフライブリッジにいる船長が外のゲストに話を伝えたりなど、プレジャーボートでも用途は多いだろう。ESR-150に加え、最大10Wの外付けスピーカーを駆動可能
DPA-100
定格出力:10W
外付けスピーカー:最大10W
定格電圧:DC12.8V~DC24V
定格電流:1.5A以下
サイズ:W160×H64×D45mm
質量:0.3kg
伊吹工業には大型の防音無響室があり、この中では音が反射せず、屋外に聞こえるのと同じような状態を作り出せる。140デシベルを超えるような爆音で鳴る大型船の汽笛であっても、この中で鳴らすと外には、少し鳴っているかも程度にしか漏れないそうだ
伊吹工業の強みは全製品を自社で開発、製造、加工、販売まで一貫して行っているところ。写真は本社工場の一角。大型船の汽笛は、マストトップに付けられることもあり、修理が大変なこともあって、極力壊れにくいよう丈夫に製作されている。そういうところに102年のノウハウが盛り込まれているのだ。
また、寿命が長い大型船の場合は、何十年にもわたってアフターサービスをし続けることもあるそうで、作って取り付けて終わりではなく、安全航行を縁の下でサポートし続けている
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