日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する
第36回は、『ボート倶楽部』2019年1月号に掲載された、東京を流れる目黒川の風景をお届けします。
※本記事の取材は2017年の12月と2018年の10月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください
【水路を航く】#36/東京・目黒川
冬の夜、川岸を彩る桜を愛でるお花見クルージング
東京都世田谷区から、目黒、五反田、大崎などの都心を流れ、京浜運河、そして東京湾へと流れ込む目黒川。
桜並木が続くその川沿いは、花見シーズンともなると歩道に人があふれるほど人気の場所だ。
しかし目黒川に桜が咲くのはなにも春ばかりではない。
「目黒川みんなのイルミネーション」では、JR山手線からほど近い、五反田、大崎周辺の目黒川両岸約2.2キロに並ぶ桜の木に、約38万個のLED電球を巻き付けて点灯させている。
特筆すべきはそのエネルギー源。周辺地域から回収した使用済みの食用油をバイオディーゼル燃料に代え、100%自家発電でイルミネーションを輝かせているのだ。
寒さ厳しくも澄んだ空気の中、陸からでもボートからでも、ひと味違う冬の桜を楽しもう。
(トップ画像説明)
取材当日は、ニッサン・サンキャット26で「目黒川みんなのイルミネーション」のメイン会場である五反田ふれあい水辺広場(品川区東五反田2-9)へ向かった。両岸がライトアップされていて夜間でも明るい。
■目黒川みんなのイルミネーション2023
開催期間:2023年11月10日~ 2024年1月8日
ライトアップ時間:17~22時
五反田から大崎方面に向かって航行する。都心を流れる目黒川の両岸にはビルが立ち並ぶ。ライトアップされた桜の木だけでなく、ビルからの窓明かりや橋もきれいに光っていた
桜の木の枝にLED電球が巻き付けられ、イベント期間中は17時から22時まで点灯する。昼間には無邪気に遊ぶ子どもたちの姿があった
目黒駅の西側にある目黒新橋。これより上流は水深が浅いためボートで航行するのは難しい
目黒駅の近く、体の気になるところに金箔(きんぱく)を貼ると、願いがかなうとされる大圓寺(だいえんじ)の薬師如来像。たくさんの人々の願いを背負い、金色に輝いていた。
■大圓寺 目黒区下目黒1-8-5
(文・写真=舵社/山岸重彦)
あわせて読みたい!