「釣りドコ」を知っているだろうか?
もし、知らないアングラーがいるならば、その方は絶対に損をしていると思う。
釣りドコ とは、航空測量大手のアジア航測が展開するウェブサイトのこと。メールアドレスを登録すれば、高精細な海底地形図が見られるため、ボートアングラーや陸っぱりアングラーから人気のサイトだ。
さらに、釣れたポイントでの釣果報告を写真とともに投稿することも可能で、いつ、どこで、どんな魚が、釣れたのかも確認できる。
手漕ぎボートユーザーなどの釣行に、カヌーやSUPなどの安全にと、年々登録数が伸びている注目サイトなのだ。
釣りドコで見られる高精細な海底地形図。まるで岩肌の様子までわかりそうな高精細な画像は、航空測量会社の本領発揮といったところだろう。手漕ぎボートや2馬力ボート、カヌーやSUPの安全、そして楽しみに寄与してくれるのが釣りドコだ。気になったら、まずは実際にサイトを見てみることをオススメする
ただし、基本的に航空測量したデータを元にしているとあって、無料で見られる地図では、確認できるのは水深20メートル程度まで。ボートアングラーにとっては、もっと深いところも見たいと思うのは当然だろう。
そこでオススメなのが同サイトの有料メニュー、赤色立体地図だ。
赤色立体地図とは、2002年にアジア航測が開発したもので、等高線や等深線だけで表現された地形図では地形変化が直感的にわかりにくいという問題点を、新たな表現手法で解決した図面だ。
人の目は赤色を感じる細胞が多く、濃淡や鮮やかさの差を敏感に見分けることができるそうで、赤色立体地図では、傾斜がきついところほど赤色が濃く表現されている。また、白っぽいところは平らな地形、黒っぽいところはくぼんだ地形であることを示しており、一見してすぐに地形の判断がつくのだ。
釣りドコでは、この詳細な赤色立体地図に等深線を合わせて表示することで、他では見られない特殊な地図を見ることができる。当然、GPSで自艇位置も表示される。
駿河湾の赤色立体地図。陸からすぐに深くなっているのは広く知られているところだが、こうして見ると、どんなふうに落ち窪んでいるのか一目瞭然だ
その赤色立体地図の公開エリアが続々拡大している。関東周辺は、伊豆大島全周のエリアから、外房沖、そして犬吠埼を回り混んだ北側まで、公開エリアが広がった。
また、前述の駿河湾一帯、そして若狭湾一帯、大阪湾から南は紀伊水道、西は安芸灘まで。瀬戸内海のほとんどをカバーしている。
2021年は特に公開エリアの拡充に力を入れたようで、続々と発表される公開エリアに期待が高まった一年でもあった。今後もエリアは順次拡大予定だというから、ますます楽しみだ。
2021年5月に公開された大阪湾、播磨灘、紀伊水道エリア。要所要所で細かな地形変化が見られ、なんだか見ていると海流の流れまでが把握できそうな気になる
赤色立体地図を見るには月額300円(税込み)だ必要だが、初めの1カ月は無料なので、「まずは見てみる」というのもいいだろう。初月でもクレジットカードの登録は必要だが、無料期間中に登録を解除すれば支払いは発生しない。
登録方法の詳細はコチラから。
ボートアングラーならば、例えば、GPSプロッター魚探では、周波数違いで魚探画面を分割表示しておいて、端末で赤色立体地図を見ながら、詳細なポイントを探っていく、といった使い方がオススメだ。
駿河湾の一級ポイント、石花海(せのうみ)周辺の赤色立体地図。水深50メートルから2,000メートルまで一気にカケ下がっているのが見て取れるだけでなく、カケサガリの壁面の凹凸が詳細にわかるのだ。このほか、駿河湾では河川の流入部では、どんなふうに海底が削られているのかなども一目瞭然で、見るほどに面白く、ボートアングラーならば一度は見てみることをオススメする。
2021年8月に、ボートアングラーに人気の伊豆大島沿岸まで追加された、関東沿岸エリア。一見して海底の地形変化がわかるが、拡大していくと、本当に細かいところまで描画されているのが確認でき、魚探と併用したら、ポイント選定に貢献してくれること間違いなしの情報量であることが、おわかりいただけるだろう
海底地形図は面白いので、ポイントを探して、ついつい画面を見る時間も多くなってしまうだろう。もちろんワッチ(見張り)は怠ることなく常にすべきだが、それ以外に気になるのが端末の電池残量だ。スマホなどの緊急連絡用の端末で見るならば、なおのこと。その点、釣りドコはアプリではなくウェブサイトの閲覧なので、電池消費は少なく済むし、連絡手段との併用も問題なし。
こんな魅力がたくさん詰まった釣りドコの有料メニュー、赤色立体地図。ぜひ、一度ご覧になってみてはいかがだろうか。
(文=舵オンライン編集部)
(問い合わせ)
アジア航測
TEL:044-967-6100
http://www.ajiko.co.jp/
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