ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は沖縄県内の多良間島と水納島を巡ったあと、今度は石垣島と西表島の両方へと寄港すべく向かった。さて、今回はどうしよう?
【これまでの内容】
やって来ました石垣島&西表島!石垣島の桟橋には過去に10日ほど係留していたことがあるので、なんだか懐かしくて、少しホッとする。当時よく歩いたところを懐かしみながら歩いたりして、当然、美しい海も堪能して西表島へ。
西表島もなんだか懐かしい。現地在住の先輩にポイントを教えてもらって釣りも楽しめたし。海だけでなく緑の濃い島だから山の中も楽しめたし、やっぱり西表島好きだなぁと再認識(全部、妄想)。
さて、次の行き先である。ここで引き返すことも可能だけど、もうここまで来たら後悔しないように、あらゆる島を巡るべきと思った。長いクルージングで行かなかった場所、行けなかった港って、のちのちまで結構残るもので、そういう心残りはこの旅ではすまい!と決めたし、急ぐ旅でもない。ただ、時季的にはすでに梅雨真っただ中。たしかに曇りや雨の日も多いけど、風は吹かない日が多いから、視界さえ確保できればレグを進められる。
話がそれたけど、日本最西端に行ってみたい!ということで、与那国島へLet’s Go!与那国島といえば、通称“海底遺跡”といわれる海底地形のイメージが強い。まるで人工的に造ったかのような巨岩が積み重なった地形で、自然地形だとする説と、古代遺跡だとする説があるそうだ。いつか潜ってみたいとずっと思っていたから、絶対にダイビングはしようっと。
港としては、係留できそうなところは二つ。一つは島の西側にある久部良(くぶら)漁港で、石垣島との間を行き来するフェリーが入港する。結構フネが泊まっているようだ。留める場所はたくさんあるから、どこかしらに留められそう。港は日本最西端の碑に近くてその点もいいな。もう一つは北側にある祖納(そない)港で、こちらも留められそう。
どちらも港はしっかりしているし、集落もごく近い。試しに与那国町役場に電話してみたところ、両方ともプレジャーボートを留められるそうだ。ただし、問い合わせ先が違うので、気をつけたい。
今回は、近い祖納港のほうを偵察しつつ、目的地は久部良漁港としておこうと思う。やっぱり日本最西端の港(たぶん)というのに入港してみたいし。島の周辺はカジキの漁獲高が日本一らしい。でも、一人じゃできないから、情報を集めて違う魚をねらいたいな。
日本で一番あとに沈む夕日も絶対見たいけど、ドラマ「Dr.コトー診療所」の撮影地となった島の南部にある比川地区にも行ってみたい。
ほぼ西へ向かって50マイル。そんなに距離はないけど、天気がいいといいな。海の色が違うから。国境の島とも呼ばれる与那国島周辺の海の色はどんなかしらん
与那国島のGoogleEarth画像。港がはっきりと見える。気になるのは、南の比川地区にある溝が掘られた入江?カタブル浜というビーチのようで、そこから外海に向かって溝が掘られているように見えるが、実際はどうなのだろう。まぁ、はいれたとしても和船みたいなフネだけだろうけど、ちょっと気になる。陸からカタブル浜には行ってみたい
日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット
(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、イラスト=内山良治)
※当記事は月刊『BoatCLUB』2021年3月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。
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