ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回はそろそろメンテナンスしないとと思って福岡県のマリノアへと向かった。さて、次の寄港地はどうしよう?
【これまでの内容】
どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう?
ボートで日本一周㉜|そろそろメンテしないとってことで福岡へ向かおう
西福岡マリーナ マリノアに入港し、上架してだいたいの点検とメンテは終了。見てもらったサービスの方にも問題ないと言われたので、すぐに出港することにした。
さて、次はどこに行こうかな、と。ここからは本州の北側を北上していく感じになる。ちらっと関門海峡を通って、山口県の南部、宇部市とかまで足を延ばそうかなと思った。一度も関門海峡を通ったことがないから、通ってみたい気持ちがあるのだ。けど、行って、また戻ってきて、というのがなんともスマートではないよなぁ、とか、いつか関門海峡を通る機会は別にあるんじゃないか、とか、いろいろ考えているうちに、山口県の北側のほうが、がぜん興味が湧いてきた。ということで関門海峡はスルーしよう。
興味が湧いたのは、角島大橋とか青海大橋だ(なぜか橋がかかった狭い水路ばかり目につく)。それぞれ海士ヶ瀬戸と仙崎瀬戸と呼ばれている。調べてみると面白いし、絶景が見られそうだし、ぜひ行きたい。角島大橋までは、だいたい60マイルないくらいだし、そこから青海大橋までも20マイル程度。1日で行けちゃうな。では、そこを通ったうえで、どこに停泊するか。
だけど、このあたりには肝心のマリーナがない。大きな漁港はいくつかあるので、泊められないこともないだろうけど、できればプレジャーボートが係留してあるところがいいなぁ、なんて思ってさらに調べる。
萩まで行けば、SHIZUKIマリーナやマリーナ萩があって確実に泊められる。だって行ったことあるもの。そう、肝心なのはそこだ。行ったことがある、というのは絶対的な安心材料ではあるのだが、なるべく行ったことのない港に行ってみたい、という気持ちも捨てがたく、いつもそのはざまで揺れ動き、そのときどきでどちらかに振り切れる。今回は、どちらかというと後者に揺れ動いているのだ。だから、できれば行ったことのない港に入ってみたい。
ということで調べに調べていたら、フィッシャリーナ小島というのを見つけた。保管が主でビジターの受け入れをしているのかなどは、「お問い合わせください」となっている。早速、電話してみたが、何度かしてみても応答してもらえない。むーん。ま、いっか。行ってみてダメだったら、すぐ近くに仙崎漁港があって、そこには泊められそうだし。調べていたら、セールボートの航海記で停泊したという記述も見つけたし。よし、決定。
山口県といえば、「ふく」と呼ばれるフグでしょと思ってたけど、なんとウニも有名なようで、それも楽しみ♪ おいしいとこ探して行かなきゃ!
海士ヶ瀬戸と仙崎瀬戸の両方を通る、ワクワクドキドキなコースだ。楽しんでいこうっと♪
絶景で有名な角島大橋。浅瀬が多いので大丈夫かなと思っていたのだが、角島側がくぐれそう。十分気をつけて行きたい
角島沖でとれ、特牛(こっとい)漁港に水揚げされたケンサキイカを「特牛イカ」と呼んでブランド化しているのだとか。釣れないかなー
日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット
(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部、写真=下関市観光制作課)
※当記事は月刊『BoatCLUB』2022年3月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。
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