ボートで日本一周㉞|一級ポイントである島に寄り道、からの美しい水路へ

2025.10.08

ボートで日本一周したい! けど実際には色々難しいので、妄想ですることになった当企画。前回は二つの魅惑的な水路に惹かれてフィッシャリーナ小島へと向かった。では、次の寄港地はどこにしよう?

 

【これまでの内容】
どんなボートで、どんな航程で、日本一周しよう? 
ボートで日本一周㉝|絶景の瀬戸を二つも超えて、向かうは山口県・仙崎湾


楽しみにしていた海士ヶ瀬戸も仙崎瀬戸も、浅瀬にドキドキしながら通り抜けて、なかなかな絶景を堪能できた。フィッシャリーナ小島にも無事留めさせてもらえたけど、周りが浅いから入港するときはやっぱりドキドキ。いちおう干潮を避け(偶然だけど)、微速で水深表示をチラチラ見ながら進んで入れた感じだった(当たり前だけど、全部妄想だ)。

日本海側は、思ってた以上にマリーナ施設が少なくて、なかなか留められそうなところを見つけるのが難しい。もちろん漁港はあるけど、近くにプレジャーボートのための施設があるなら、そちらのほうがいい。係留設備が違うから安心して船中泊できるし、トイレも近い場合が多いし。漁港は漁港でいろいろな人と出会えるから、それも楽しいのだけど。

さて、次はど・こ・に・し・よ・う・か・なっと見ていたら、見覚えのある名前が目に留まった。サンクラフトマリン事業部だ。本誌の2019年2月号で「安全推進マリーナ」という認定制度について記事にしたことがあった。海上保安庁が取り組んでいる制度で、マリーナ利用者に対して安全対策や自主的な安全活動および、自助・共助の取り組みを積極的に行うマリーナを認定している。その中にあったのだ、サンクラフトマリン事業部は。マリーナの名前としては、非常に珍しいので記憶に残っていた。

うん、いいな、行ってみたかったし、ここにしよっと。さらに調べていたらマリーナのある外ノ浦は、かつての北前船の寄港地だったようで、少し入り組んだ水路のようになっていて、そこの雰囲気がまたステキ。掲載できる写真がないか探してみたけど、探しきれず。浜田市観光協会の公式サイトにある写真がわかりやすいうえに、同じところにマリーナの写真もある。ぜひ見てみてほしい。→こちら

サンクラフトマリンへまっすぐ向かうと60マイルくらい。余裕があるから、どこかに寄ろうかな、と思って見ていたら、沖合に島がある。見島だ。調べると、その15マイル沖にある八里ケ瀬とともに、釣りの一級ポイントのようだ。青もの御三家を筆頭に、マダイ、根魚、ヒラメなどいろいろな魚がねらえる様子。いいな、いいな。一級ポイントということは、フネも多そうだけど、エリアが広いから、邪魔にならないよう端っこのほうでちょっとジグなんかを落とすぶんにはきっといいだろう。

距離としては見島南端をかすめてサンクラフトマリンへ向かうと75マイル。見島の日埼などもポイントのようだし、まずは見島周りを流してみて、釣果や時間によって、その先の八里ケ瀬まで足を延ばすかを決めようっと。場合によっては、見島で1泊だけさせてもらってもいいし。連絡船が入る港が二つあるから、どちらかには留めてもらえるだろう、きっと。

ちゃんと計画しての釣りは久しぶりだから、楽しみだ~!あんまり大きくなくてもいいから、おいしい魚が釣れるといいな♪

 


見島へと寄り道しながら向かう航程。島と釣りと水路と贅沢なレグとなった

 


見島周辺の海底地形図。海図を見てみると、周辺にはたくさんの瀬や礁の名前が散らばっていて、とっても複雑で楽しそう♪

 


右手上に伸びる水路の途中、少し開けたところがサンクラフトマリン事業部(浜田マリーナ)だ

 

日本一周を想定するボート〈BC〉の主な仕様
●全長:8.2m ●全幅:2.7m ●搭載船外機:115馬力×2 ●燃料タンク:400L ●巡航速度:約20ノット

 

(文=茂木春菜/BoatCLUB編集部)

 

※当記事は月刊『BoatCLUB』2022年4月号に掲載していた「妄想全開! 机上で日本一周」の内容を再編集したものです。

 

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