北海道周遊の予行練習にと計画した西伊豆~大島クルーズでまさかのレスキュー初体験

2024.05.22

今年の夏から、念願のマイボートでの北海道周遊を予定しています。今回は、その予行演習も兼ねて昨年計画した、西伊豆から大島を巡るクルーズに出かけたときのことをお話しします。 

台風13号の去った9月、久しぶりに4日間の安定した天候予報が出たので、満を持して木更津マリーナを出港。快晴べた凪という、最高のコンディション気分よく航走していたところ、神奈川県横須賀市久里浜沖の海獺島灯台の近くで突然ハザード警報が鳴り、エキゾーストランプが点灯! 

排気管を見ると、海水が出たり止まったりという状態から完全にストップ。海水フィルターを点検するも、詰まってはいなかったので、少し休ませてから再度エンジンを始動してみましたが、改善せず……。 幸い水深は40メートル程度だったので、すぐにアンカリングして黒球を掲揚。ホームポートである木更津マリーナとボートレスキューサービスのBANへ連絡し、救助を要請。

約1時間後、BANからの要請を受けた木更津マリーナのレスキュー艇が到着しました。接舷してから状況確認、曳航ロープの作業まで、実にスピーディーかつ効率的。ものの5分で作業は完了。 

曳航の速度は約10ノット、本船航路(東京湾銀座)を続々と航行してくる大型船の合間を見計らって直角に横断! レスキュー艇のキャプテン、なかなかの腕前でした。曳航されている間、私は膨らまないようにステアリングを微調整しましたが、初めての経験です。

 

『BoatCLUB』読者投稿/#36
一柳 誠さん

●BOAT:〈SUMOMO〉(ヤンマーFX24EZ)
●FIELD:東京湾、相模湾、伊豆大島周りなど 


(トップ画像説明)
(右上)出港から約1時間、突如鳴り響くハザード警報!
(右下)エンジンが完全にストップ。水深を確認し、すぐさまアンカリング。黒球とBANの旗を掲揚しました
(左)なんとも切ない、人生初の曳航を体験中。最高の気象状況が逆にうらめしい…… 

 

〝東京湾銀座〟こと本船航路を曳航されつつ横断中。ステアリングを注意深く微調整します。切ない気分になりながらも、スタッフのみなさんの一連の対応に、素晴らしいプロの仕事を垣間見た、人生初めてのレスキュー体験でした

 

マリーナで上架後に海水ポンプを開けると、インペラの羽根がバラバラになっており、本体は斜めの状態で止まっていました。これでは冷却水は上がってきません。交換用の部品はストックしてありましたが、「今度でいいかな」と思って出た結果がこんなことに。あらためて、早めの対応が大事だと実感しました。

整備をしていただいている木更津マリーナの小島さんにお聞きしたところ、インペラの羽根9枚中1枚を残してバラバラになっていて、インタークーラーカバーをはじめ、周辺部分をすべて開けて、破片も含めて飛び散った8枚を全部回収してくださったとのことでした。細心の修理に心から感謝しています。

今回のことを教訓に、北海道一周の安全航海に向けてますます「備えよ常に油断なく」の姿勢で、メンテナンスを万全に進めていこうと思っています。 

 

少しは楽しげなところも……ということで、遊びの様子も少々。目黒川でのお花見。川幅が狭いうえに遊覧船や水上オートバイなど大変な混雑。この日は水深が浅く、折り返し地点でプロペラをこすってしまい、帰港後交換となりました

 

熱海や伊東は木更津マリーナから55~60マイルで、海況がよければ3時間弱。ショートクルーズにはちょうどいい距離感で、宿泊も泊地も充実! 何より温泉がたまりません

 

(まとめ=BoatCLUB編集部)

 

※本記事は、読者のみなさまから寄せられたボート遊びに関するレポートを掲載している、月刊『ボート倶楽部』の読者投稿記事「進め! BCフィールドレポーターズ」の過去に掲載された記事の中から抜粋して再掲しています。

 

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