【水路を航く】#28/愛知県名古屋市・堀川

2023.04.12

日本各地にある海峡や運河などを巡る、月刊『ボート倶楽部』の人気連載「水路を航く」。 舵オンラインでは、過去に誌面で取り上げた水路の中から、印象的だったいくつかの水路を再掲する。

第28回は、『ボート倶楽部』2020年4月号に掲載された愛知県名古屋市・堀川の風景をお届けします。 

(※本記事の取材は2019年の12月に実施しました。掲載内容は取材当時のものとなりますのでご注意ください。)

 


人気の観光スポット、名古屋港

名古屋市の北部を流れる庄内川水系の一部をなす堀川は、名古屋城の堀や市内中心部を流れ、伊勢湾へとつながる。江戸時代は、熱田神宮のあるあたりが河口部で、熱田から桑名までを結んだ七里の渡しは、東海道唯一の海路として大いににぎわっていたという。

市内中心部では川幅が狭く水深も浅いが、 松重閘門を過ぎたあたりからは川幅も広くなりフネの航行もしやすくなる。

現在の河口部の名古屋港エリアには、海に浮かぶ白い帆船をイメージした名古屋港ポートビルや、名古屋港水族館などがあり、観光地としても人気が高い。残念ながら名古屋港周辺ではプレジャーボートの乗り降りはできないが、水面から名古屋駅のビル群を一望できる「ささしまライブ24」やパナマ運河をプチ体験できる中川口通船門、レゴランドのある金城ふ頭を通る水上バスが就航しているので、フネで楽しみたい方にはそちらもオススメしたい。

 

(トップ画像説明)
川の両岸にある白鳥公園と熱田神宮公園をつなぐ熱田記念橋。奥に見える建物は、名古屋市制100周年の記念に建設された名古屋国際会議場 

 

名古屋港ポートビル最上階の7階、地上53メートルのところにある展望室からの眺望。同じビルの3、4 階には名古屋海洋博物館がある 

 

「ふじの広場」には南極観測船〈ふじ〉で実際に使用していた巨大なプロペラや雪上車、南極越冬隊でそり犬として活躍したタロとジロの銅像も展示されている

 

360度どの方向にも窓がある名古屋港ポートビルの展望室は、名古屋港周辺がよく見渡せる。撮影日はよく晴れた一日で、西の空を真っ赤に染めて、夕日が沈んでいく様子が見られた 

 

(左)堀川や名古屋港などを周遊する屋形船の上には、金のしゃちほこが飾られているものも
(右)1,900年以上の歴史がある熱田神宮。緑あふれる広大な敷地に、荘厳な本宮が立っている

 

(左)名古屋港の手前にある堀川口防潮水門。川の流れが上流に向かって逆流する場合には閉鎖される
(右)近世の常夜灯などが再現してある、七里の渡し。熱田から桑名までを海路で結んでいた

 

(文・写真=舵社/山岸重彦)

 


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