操船

次世代操船システム 「HARMO」新モデル|ボートショー2025で国内初展示

2025.03.19

次世代操船システム 「HARMO」新モデル|ボートショー2025で国内初展示

ヤマハ発動機は、電動推進ユニットとステアリングシステムなどを統合した、新型の次世代操船システム「HARMO(ハルモ)」の国内販売を2025年6月に開始すると発表した。 この新型HARMOは3月20日(木祝)~23日(日)に、神奈川県横浜市で開催される「ジャパンインターナショナルボートショー2025」(パシフィコ横浜会場 )にて国内初展示される。 新型HARMOは、2024年秋に欧州市場から販売を開始。電動ならではの静粛性、リムドライブ方式(プロペラ翼のリム部に搭載されたモーターにより、プロペラを駆動する方式)による高効率な電動推進など従来の「HARMO」の特長をそのままに、艇体への取り付け方法が一般的な船外機と同様になり、搭載性が向上した。 また、操船制御システム「HELM MASTER EX」(ヘルムマスターEX)と統合。これにより、ジョイスティックによる直感的な操船性とともに、定点保持、オートパイロットなどの機能も利用可能となり、利便性が向上している。 HARMOは、電動モーターによる推進器ユニットと、動作を制御するリモートコントロールボックスなどで構成された“次世代操船システムプラットフォーム”だ。国内市場へ導入する新型HARMOは、これまでの実証実験にて獲得した市場ニーズを反映して改良。観光船などの商用利用のみならず、一般のプレジャーボートへの利用拡大が期待される。 詳細はコチラから! 新型「HARMO」の主な特徴 ●「ヘルムマスターEX」の統合による操船機能・利便性を向上 独自の最新式操船制御システム「ヘルムマスターEX」を採用。着岸時などの操船を容易にするなど、ジョイスティックによる直感的な操船が可能。 また、定点保持機能やオートパイロットなどの各種機能も備わり、一般プレジャーボート向けとしても用途の幅を広げている。 ●幅広いタイプのボートへ搭載が可能に 一般的な船外機と同様、ブラケット式の搭載方法としたことで、より多様なタイプのボートへの取り付けが可能になり、搭載性が向上した。 ●デジタルステアリングによるスムーズな操船性 左右70度の大きな舵角を有し、小回り性能、その場回頭性能が高く、狭いエリアでの操船をより容易にしている。 ●圧倒的な静粛性 低速でも高い推進力を発生させるリムドライブ方式を採用。同時に、乗船者の会話を遮ることがなく、水の音、風の音が聞こえるほどの静粛性を実現した。 (文=吉原純夫/舵社 写真=ヤマハ発動機) (問い合わせ) ヤマハ発動機 カスタマーコミュニケーションセンター TEL: 0120-090-819 --------------------------------------------------------------------------------

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3月5日発売、月刊『Kazi』4月号|特集は「ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断」

2025.03.05

3月5日発売、月刊『Kazi』4月号|特集は「ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断」

表紙は伊藝徳雄(いげいのりお)さんのジェネカーアクション。〈カボック〉(M.A.T.1070)のバウにて COVER PHOTO / Shigehiko Yamagishi (Kazi) 月刊『Kazi』2025年4月号の特集は、「ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断」です。 レースからクルージングまで、現在のセーリングシーンにおいて欠かせない存在となったジェネカー。 今回はこのジェネカーの取り回しについて、日本を代表するバウマンであり、クルーワークのスペシャリストである伊藝徳雄さんに徹底的に解説していただきました! 各シチュエーションに応じた、素早く、確実に、安全にジェネカーをドロップ(テイクダウン)する方法を学べる「ジェネカーの誌上クリニック」というべき内容になっています。 そのほか、世界一過酷なヨットレース、ヴァンデ・グローブで2度目の完走を果たした白石康次郎さんの速報や、前回大好評だった船上料理企画「ギャレーごはん」の第二弾、日本から飛び出してセーリングの世界を広げた2人の若手セーラーの対談など、盛りだくさんの内容でお届けします! そしてさらに!国内最大のマリンイベント「ジャパン インターナショナル ボートショー2025」の見どころを網羅した別冊付録を今年もご用意。 今月もヨット&ボートの魅力が詰め込まれた一冊になっております。皆さま、ぜひご一読ください! 第1特集 ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断 昨今、著しく普及したヘッドセール、ジェネカー。 しかし、いまだこのジェネカーの運用に戸惑うセーラーも多いと耳にする。 そこで、日本を代表するバウマン、伊藝徳雄さんによる「ジェネカーの誌上クリニック」を開催。 シチュエーションを絞り、ボトムマーク(風下マーク)90秒手前でするべきことを、フォアクルーの動きを中心に解説。 風上降ろしか、風下降ろしか、またはキウイドロップか・・・。 レースシーンはもちろん、クルージングでも活用できる、安全に素早くジェネカーを降ろす秘技を公開。 さらに、ノースセール・ジャパンの最新ヘッドセール事情にも触れ、ジェネカーの全てをここに考察する。 ジェネカードロップシークエンス ①風上降ろし/②風下降ろし/③キウイドロップ 代表的な3種類のジェネカードロップのシークエンスをイラスト、連続写真などを用いて徹底解説。各ドロップでポイントになる準備や動作を学び、どんな状況でも確実にジェネカーを回収して相手艇に差をつけましょう! ノースセール・ジャパンのコードセール解剖|ヘッドセールの現在 マストの前で展開するセールの総称である「ヘッドセール」。そのヘッドセールの中でも、近年耳にする「コードセール」とはいったいどんなセールなのでしょうか? ノースセール・ジャパンにお邪魔して、その詳細を説明していただきました。 ヴァンデ・グローブ2度目の完走!|白石康次郎さん90日の自己新記録 単独無寄港無補給で世界一周する速さを競い、究極のヨットレースと呼ばれるヴァンデ・グローブ。その過酷なレースを、DMG MORIセーリングチームの白石康次郎 さんが二度目の完走を果たしました!その速報をお届けします。 【短期集中連載】北西航路を走破した43ft木造ヨット、〈インテグリティ〉の大航海 「北西航路」とは、北米大陸の北に広がる北極海を横断して、大西洋と太平洋とを結ぶ伝説的な航路。2023年にこの北西航路横断を成功させた木造ヨット〈インテグリティ〉の物語を短期集中連載、いよいよ最終回です。 短期集中連載 カイ&エリが挑戦|シーマンシップの大会 アトランティック・チャレンジ90 2年に一度、各国のチームがアメリカに集まりシーマンシップを競う大会「アトランティック・チャレンジ」に、おなじみのスピリット・オブ・セイラーズのカイ&エリ(山本 海さん、絵理さん)が日本人で初めて参加しました!無人島での暮らしの中で、大会に向けてシーマンシップへの理解を深めていく2人の様子を短期集中連載でお届けします♪ ギャレーご飯2 主菜はフライパンひとつで! 5年ぶりに誌面に帰ってきた人気企画、ギャレーご飯(ギャレーで作るご飯)の第二弾!今回は船上料理の達人・西原佳江さんが、フライパン一つで作れる本格料理レシピを紹介します。ちょっとしたひと手間で、ヨットライフを彩るおいしいご飯のできあがり! 木村啓嗣と仙田悠人 セーリングを愛する2人の思い 単独無寄港無補給世界一周を達成した木村啓嗣(ひろつぐ)さんと、パラオでJICA海外協力隊として子どもたちにセーリングを教える仙田悠人さん。ともに1999年生まれの同い年の若者2人が、若い世代に向けてセーリングへの熱い気持ちを語ります。 セーリングの生命線 ジャマーのメンテを見る 本誌2025年3月号の「ヨットメンテ、分解の深淵」で行ったメンテナンス特集の続編、今回は意外と知られていないジャマー (シートストッパー)のメンテナンスを紹介します。船の上で発生する巨大な負荷を支える、セーリングの生命線とも言える艤装品。こちらの記事を参考に、あなたの愛艇のジャマーもぜひご点検を! 海ガール/ヤンマーミュージアムに行ってみた 今回あやはさんが向かったのは、滋賀県長浜市、琵琶湖のほとりにある「ヤンマーミュージアム 」。世界のマリンシーンをリードするヤンマーが運営する、こちらのミュージアム。体験型アトラクションが豊富に用意された人気スポットを、あやはさんがまるごと満喫してきました! ☆ニューモデル艇紹介は2艇です ヨット「ジャノー・サンファスト30ワンデザイン」 ボート「プレステージM48」 ※ページ末に各ボートの解説動画へのリンクがあります! 今月号は特別付録が付属します! ジャパン インターナショナル ボートショー2025 見どころガイド 3月20(木・祝)~23日(日)に開催されるジャパン インターナショナル ボートショー2025 は、今年も見どころが満載です!その中でも絶対に見逃せない展示やイベントなどをまとめたガイドブックです。今年の入場券は、4日券通しで使えるフリーパス。この見どころガイドを片手に、すべての会場を巡りましょう! 月刊『Kazi』2025年4月号、ぜひご一読ください。 月刊Kazi2025年4月号購入はコチラから (文=Kazi編集部) 月刊『Kazi』2025年4月号 ●サイズ:297×210mm(A4判) ●ページ数:176ページ ●価格:1,390円 ●発行:舵社 ジャノー・サンファスト30ワンデザインの解説動画はコチラ↓ プレステージM48の解説動画はコチラ↓ --------------------------------------------------------------------------------

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ボートの操船に自信のない方は必見!|康洋会クラブが講習会を開催

2024.06.11

ボートの操船に自信のない方は必見!|康洋会クラブが講習会を開催

現在、東京都や神奈川県、千葉県で小型船舶一級免許を所持している方は、約60万人いるとのこと。このうち船舶の所有者は約7%しかいないそうだ。 「ボートで海を楽しみたい」と夢見て免許を取得しても、「ボートの操縦に自信がない」、「ボートに乗る機会がない」といった理由で、せっかく取得した免許を活用できていない方が多くいる。 そんな方たちに、とっておきの情報をお伝えしたい。リーズナブルな料金で、ビギナーやペーパードライバーを対象に操船を教えてくれるのが、「康洋会(こうようかい)クラブ」だ。 康洋会クラブでは、プレジャーボート(25~28フィート)を東京と千葉で4隻所有。このボートを使って、航海技能訓練や救助訓練、風と波の関係を含む海の気象学などを学び、安全な航海技能を身につける。 講習は土日の午前1回、午後1回で、月2回を予定。講師は公務船の操船経験者OBで、講習時間は午前6名1組、午後6名1組で各4時間、3カ月の講習を終えると受講終了証明書が授与される。 入会費は30,000円、講習費は月額5,000円(燃料費・保険料含む)と、リーズナブルな料金体系を実現。講習終了後はクラブの会員として入会し、優先的にクラブ所有のボートを借りられる。 今回は第1期生として、定員60名を募集しているとのことだ。ボートに乗る機会がなく操船に不安があるという方は、ぜひ問い合わせてみよう。 (文=舵社/小川佳文、写真提供=康洋会クラブ) (問い合わせ) 一般財団法人 康洋会 康洋会クラブ 〒329-4415 栃木県栃木市大平町真弓1655-26 TEL:0282-28-7727 https://www.kouyoukaiclub.com/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●木村啓嗣さんが単独無寄港世界一周の日本人最年少記録を更新! ●夏直前!人気のオープンボート9艇が横浜に勢ぞろい ●約200人が参加!笑顔あふれるボート体験|はじめよう海。乗ってみようボート。

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ヤマハ発動機、「DFRシリーズ」 「Y-FSH」 採用で、より快適なボートフィッシングを実現

2024.03.09

ヤマハ発動機、「DFRシリーズ」 「Y-FSH」 採用で、より快適なボートフィッシングを実現

ヤマハ発動機株式会社は、インボードエンジン(船内機)を搭載したオフショア・フィッシングボート「DFRシリーズ」において、新開発の操船支援システム「Y-FSH(ワイ・フィッシュ)」を採用するなどのマイナーチェンジを行い、7月より順次発売する。 マイナーチェンジするのはフライングブリッジタイプの「DFR-36FB」、ハードトップタイプの「DFR-36HT」「DFR-33」の3モデル。 これらに採用した「Y-FSH」は、トヨタ自動車株式会社と共同開発したインボード艇専用の操船支援システムで、GPSとバウスラスター(ボートを横方向に移動させる動力装置)、エンジンなどを連携させることで、アンカー(錨)使用時と同様に任意の範囲内で船位を保持。また、船首を指定した方位へ維持させたまま、流し釣りなどができ、ボートフィッシングをサポートする。 【操船支援システム 「Y-FSH」について】 「Y-FSH」は、トヨタ自動車株式会社と共同開発した操船支援システムで、GPSとバウスラスター、エンジンなどを連携させることで、一定範囲内での船位維持、また船首方向の維持を可能とし、ピンポイントで楽しむ釣りや、潮流れや風に乗せながらの流し釣りをサポート。釣りの際に使用する従来のスパンカーの使用やアンカーの投入を不要となる。状況に応じてアンカーモード、コンパスモードの2種類のモードから選ぶことができる。 ● e-ANCHOR(アンカーモード) ・船位維持を可能とする仮想アンカーシステム。一定の範囲内で船位をアンカー投入時と同じように維持することができ、魚礁や根、深海など、ピンポイントでの釣りに効果を発揮。 ・アンカー投入時のように底質や水深を気にすることなく、また、投入・回収に伴う労力が不要となる。 ● e-COMPASS(コンパスモード) ・風向や潮に影響を受けず、船首を常に任意の方向に保持。風の強さに影響を受けやすいスパンカーの弱点を解消し、風の弱いときでも一定方向に船首方向を維持することが可能。 ・風向に影響を受けず、波に対して船首を維持することができます。流し釣りなどでの快適性が向上した。 ・従来のFSR(フィッシングサポートリモコン)、SSR(スーパースローリモコン)を併用することで、船首方向を維持した流し釣りを可能となった。 ヤマハ発動機カスタマーコミュニケーションセンター フリーダイヤル 0120-090-819 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●ヤマハ発動機、フィッシングボート 「YFR330」 を2024年10月に発売 ●ヤマハ発動機「WaveRunner」 2024年モデルを発売 ●シースタイル・フィッシングクラブが4年ぶりにリアルイベントを開催

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トーハツが米国、イルモア社とパートナーシップ契約を締結

2024.02.14

トーハツが米国、イルモア社とパートナーシップ契約を締結

船外機メーカーとして多くの人々のボートライフを支えるトーハツは、「ILMOR ENGINEERING」(本社・米国ミシガン州、以下イルモア)と、電動船外機開発におけるパートナーシップ契約を締結した。 レース用エンジン及びプレジャーボート用船内機 メーカーで、高度なエンジニアリング技術を有するイルモアとの協業により、今後、市場の拡大が見込まれる電動船外機分野において、両社にて電動船外機の開発を推進し、モデル・ラインナップを拡充していく。 イルモア社は1984年に設立され、INDYCAR、NASCAR及びARCAなどのモータースポーツ分野において、レース用エンジンの開発を展開している。2001年にはマリンレジャー分野に事業を拡大し、高い技術力を活かし、多くの船舶用推進システムを開発、製造中だ。同社の船内機は「Master Craft」、「FORMULA」、また「AVIARA」、「Star Craft」といった数多くのプレジャーボートで採用されている 今後、イルモアとトーハツ両社による協業において、イルモアの卓越した技術と、トーハツが持つ船外機に関する高い技術、経験を融合し、革新的な次世代の電動船外機の開発を行う。この協業の第一弾として、2024年度中に「6.0kW 電動船外機」を米国、カナダ及び欧州にて販売を開始する。また、本製品プロトタイプが2024年2月14日から18日まで開催されるフロリダのマイアミボートショーへ出展される 今年、102周年目を迎えるトーハツは、船外機、舟艇の分野でも、その高い技術力で知られている。今後の製品開発から目が離せない (問)トーハツ 海外事業部 TEL: 03-3966-3117 E-mail: contactex@tohatsu.co.jp -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●フィンランド艇12モデルが大集合!|今年のボートショーはYBM会場に注目 ●スーパーヨットで叶える究極の釣り|ついに姿を現した全長52mのスポーツフィッシャー ●老舗メーカー、ジョイクラフトの2馬力専用モデルがセットでお買い得!

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セーリングの魅力を体験してみよう!in八景島マリーナ

2023.09.24

セーリングの魅力を体験してみよう!in八景島マリーナ

神奈川県は、同県民を対象とした、セーリングの魅力を体験できるイベントを県内の複数マリーナ開催している。 今回、好評により新たに八景島会場での開催が決定した。 神奈川県の江の島ヨットハーバーで開催された、東京2020五輪のセーリング競技。 同県はこのセーリング競技をレガシーとして継承し、より多くの県民の人たちに魅力を知ってもらうことを目的としている。 県内在住の小学生と、その保護者を対象としたこのイベント。 現在実施中の県内3箇所のマリーナ、江の島ヨットハーバー、横浜ベイサイドマリーナ、リビエラシーボニアマリーナの会場に加えて、八景島マリーナで追加実施されることに。 経験豊富なインストラクターの指導を受けながら、ぜひセーリング体験を楽しんでみてはいかがだろうか。 八景島会場では、インストラクターの指導を受けながらセーリングを体験。使用するカッター ボートは、手漕ぎ船をベースにした船型が特長で、2枚のセールを装備し、安定性と乗員のキャパシティーに優れたヨット。写真は、スピリット・オブ・セイラーズ の皆さん。今回のイベントもサポートする 令和5年度セーリング海上体験会 八景島マリーナ会場 ●会場:八景島マリーナ(横浜市金沢区八景島) ●日程:11月4日(土) ●時間: 【第1回】午前10時から午後12時まで 【第2回】午後13時から午後15時まで ※受付は各回開始時間の20分前から実施 ●定員:各回最大6組12人(小学生と保護者) ●内容:カッターボートを用いて、インストラクターの指導を受けながらセーリング体験を実施 ●参加費:無料(応募多数の場合は抽選) ●参加募集期間:9月15日(金)~10月17日(火)まで ●応募方法:以下の神奈川県のウェブサイト、電子申請システムから申込み https://www.pref.kanagawa.jp/docs/tz5/pub/r5-sailing-taiken.html (問)神奈川県スポーツ局スポーツ課競技スポーツグループ 045-285-0797 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●6月から神奈川県の3つのマリーナで実施! |小学生向けのセーリング海上体験会 ●帆船乗りが描く帆走教書、『航海と冒険の書』 ●9/5発売、月刊『Kazi』10月号|特集は「相棒は、デイセーラー」

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釣りフェスティバル来場者限定! ボート体験操船会を開催

2023.01.15

釣りフェスティバル来場者限定! ボート体験操船会を開催

今週末、1月20日(金)~22日(日)にパシフィコ横浜で開催される「釣りフェスティバル2023 」。釣りに関するさまざまなブースが並ぶこのイベント、今年はリアル開催とあって、今から楽しみにしている方も多いのではないだろうか。 そんな方のために耳よりな情報をご紹介! 「日本海洋レジャー安全・振興協会」のブースでは、東京や神奈川で開催される「ボート体験操船会(講習会)」の参加申込みを、釣りフェスティバルの会場限定で受け付ける。 ボート免許に興味があるけれども一歩踏み出せないでいる方にとっては、免許取得までのイメージをつかむ、またとないチャンスだ。 この機会に、ボート免許スクールのインストラクターによる操船体験をしてはいかがだろうか?。ボート免許を取って、ボートフィッシングやクルージングを楽しもう! 釣りフェスティバル来場者限定の体験操船会となるので、お見逃しなく! ボート体験操船会(講習会)は、次の3カ所で開催される。2週にわたっているので、スケジュールをチェックしてみていただきたい。 ○片倉ボートライセンススクール(神奈川県平塚市) 実施日:1月27日(金)11:00~12:00/1月28日(土) 9:00~10:00 内容:ボート講習体験 ○勝どきマリーナ(東京都中央区) 実施日:2月3日(金)①10:00~12:00、②13:00~15:00/2月4日(土)①10:00~12:00、②13:00~15:00 内容:座学&ボート講習体験 ○湘南ライセンス(神奈川県藤沢市) 実施日:2月4日(土)①9:30~10:30、②13:00~14:00 内容:ボート講習体験&江の島周辺クルージングの後、学科講習見学 なお、各会場とも費用は1名につき3,000円(税込)となっている。 (文=舵オンライン編集部) (問い合わせ) (一財)日本海洋レジャー安全・振興協会 〒231-0005 横浜市中区本町4-43 https://www.jmra.or.jp -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●複合施設「YANMAR TOKYO」がオープン|東京駅と直結した新名所 ●ボートユーザーの安全を考えたスマホアプリ「BLUE」 ●『BoatCLUB』読者投稿/#21 時季に合わせた釣りを楽しむ

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ボートで出て海上で荒天になってしまった際に注意すべきこと

2022.07.12

ボートで出て海上で荒天になってしまった際に注意すべきこと

月刊『ボート倶楽部』 では、「BCゼミナール」と題し、筆者もテーマもさまざまに、よろずの相談に回答・解説する連載を掲載。ボート遊びの疑問や困りごと、フネと海に関する専門知識や法律などなど、多彩な悩みに回答しています。舵オンラインでは、その一部を抜粋してお届け。もし、「この悩み解決して!」というテーマがあれば、 boatclub@kazi.co.jpまでメールをください。もしかしたら採用されるかもしれませんよ。 今回のテーマは「ボートで出て海上で荒天になってしまった際に注意すべきこと」です。筆者は、ベテランボーターとして著書や講座でさまざまなノウハウを発信し続ける小川 淳さん。天候急変の際、無事に帰港するためにも必読です。 -------------------------------------------------------------------------------- あまり荒れているように見えませんが、波に向かって走るとバウを跳ね上げられ、走っていられないくらいでした。でもこれが追い波になると、驚くほどスムーズに走れました 海が荒れてしまったら ボートは自然を相手にするアクティビティーです。いつも晴天ベタ凪の絶好のコンディションというわけにはいきません。多かれ少なかれ、風や波、雨などに悩まされます。なかでもプレジャーボートは波には弱いもの。大型船には漣(さざなみ)のごとく感じられる海況ですら、荒天のうちに入ります。 誰しも好き好んで荒天に巻き込まれたいとは思いません。「荒天に巻き込まれない秘訣は?」と聞かれれば、「荒天が予想されるときは出ない」という答えが一番です。でもせっかくの休み、「なんとかして出港できないかな」と思い悩みますよね。ですから出港の前には必ず天気予報を確認し、どのような海況が予想されるか知っておくことはとても大切です。ぜひ自分のゲレンデではこんな天気のときはどんな風が吹くのか? どのような波が予想されるか? を知っておきましょう。 さて、そうはいっても釣りにクルージングにと出かけて、荒天に巻き込まれてしまったらどうしたらいいでしょうか? 今回は荒れてしまったときの操船方法についてみてみます。 ドライブや船外機のトリムをいっぱいに下げていると、追い波でブローチングしやすくなったり、波の谷間でバウがささりやすくなったりします。荒天時は少し蹴り上げて走りましょう 荒天の定義 大きなうねりは別として、波は風によって生じています。ですからほとんどの場合、風向きと波の進んでくる方向は一緒です。また、同じ風速でも風が吹き渡る吹走距離が長くなるほど、波が高くなる傾向があります。そして、同じ 波高でも、波の進む方向によってボートの乗り心地は大きく異なります。 ボートにとって走りやすいか走りにくいかというのは、波高のほかに波長 が大きく関係しています。例えば、太平洋の大きなうねりだけのときは波長が長いため、たとえ波高が2メートル以上あったとしても普通に走れることがあります。逆に水深の浅い湾内や岸近くでは、いったん風波が立ったら波長が短いため、たとえ波高は1メートルでも、とてもじゃないけど走っていられない、ということもよくあります。 このように荒天の定義というのは、波の高さや波長、風向きや風速、さらに走る場所によって大きく異なることを理解しておいてください。自分が普段走る海域で、どのような状態になったら自分にとっての荒天なのかということを、よく知っておきましょう。 向い波で走るときは、スピードを落として波の衝撃を和らげてやります。一方、追い波ではブローチングに注意してください。また、横波を受けて走るのは危険です さまざまな波に注意 ①向かい波 艇の安定としては、バウから波を受けるのは最も安定性が高いので安全ですが、場合によっては波当たりがきつく、ドシンドシンと脳天に響き、しんどい思いをします。 また波が高くなってくると、バウを大きく跳ね上げられてしまい危険を感じることも出てきます。そのため大きな波に向かって航行するときは、まず無理せずスピードを落として波の衝撃を小さくし、また波に対して少し角度を付けて走るのがコツです。 この向かい波で、波の谷間に落ちたとき、バウで波をしゃくりあげるようになったらその艇の限界です。一刻も早く近くの港に逃げ込みます。 ②追い波 通常は走るのが楽な追い波ですが、一つだけ注意しなくてはならないことがあります。それがブローチングです。これは波の斜面を駆け降りている最中、ステアリングが効かなくなり、ボートが傾きながら横を向いてしまう現象です。その瞬間、次の波をもらって転覆・・・、というのが最悪のパターンです。 これを防ぐには、波に対して角度をつけて受ける、うねりの頂上から滑り降りるときはスロットルを絞ってスピードを落とす、落ちきって昇り始めるときにはスロットルを開けてバウを上げてやるなどの操作をすれば、ある程度は回避することができます。 またドライブやフラップの位置にも注意が必要です。フラップは左右の傾きを直すだけの最低限の使用に留め、できるだけ引っ込めておきます。そしてドライブや船外機のトリムも少し蹴り上げてバウを持ち上げてやります。 なお、ブローチングは特に岸近くの浅場のほうが怖いです。水深が浅くなると波長が短くなり、しかも波頭が巻いてきますから、波の高いときはあまり陸に近づかないほうが賢明でしょう。 沖で荒れると心情的に岸に近づきたくなるのですが、広いところを走りましょう。河川マリーナなどでどうしても岸近くを走らなければならない場合は、あまり荒れないうちに逃げ帰るしか手がないかもしれません。 ③横波 波の高いときに横から波を受けながら走るのは避けましょう。海況が悪いとき、横波は常に転覆の危険が伴います。たとえ目的地への針路だからといって横波を受けながらまっすぐ走ってはいけません。少し遠回りになっても針路を右や左にとって、波に対して角度をつけて乗り越えてあげます。 また荒天時は、何よりスピードを落として無理のない速度で走ることが肝心です。強い衝撃を受け続けると、乗員も参ってしまいますし、艇にも大きな負担をかけます。転倒したりぶつけたりして、思わぬケガをしてしまうこともあります。海況に応じて、ほどほどのスピードで走るのを心がけてください。 なお、荒天時はクルーやゲストにむやみと動き回らないように注意しておきます。揺れた拍子に投げ出されたり、場合によっては落水してしまったりするかもしれません。操船するだけで手いっぱいのこうした海況では、余計なトラブルは手に余ります。 大波を乗り越えるときは、スロットルを小まめに調整しましょう。滑り降りるときはスロットルを絞り、落ちきって昇り始めるときにはスロットルを開けてバウを上げてやります 状況をよく見極める 荒天に遭わないためには天気予報も大事ですが、もう一つ観天望気も忘れてはなりません。空や海の状況、風などを見て感じて、その地域における気象の状況を判断します。天気予報はあくまでも予報。波風の影響を受けやすいプレジャーボートでは、ほんのわずかな状況の違いで大いにその行動が左右されることがあります。そのため常に天候の変化に敏感になり、迅速に対応する必要があるのです。場合によってはそのときの判断で目的地などを変更する勇気も持ちましょう。 もし出先で荒天に遭ったら、無理にホームポートヘ引き返そうとせずに、その時点で一番近い漁港やマリーナに逃げ込みましょう。もしマリーナや漁港に停泊中だったら、無理に出港せず、そのまま待機しているという判断もありです。もし港から遠く離れた洋上で気象が急変し、時化に遭ってしまったのであれば、これは頑張って走るしかありませんが、ここまで述べたような点に留意して航行してください。何よりも荒れた海では無理をしないのが鉄則です。無理せず安全第一に対処しましょう。 遠くの空を見上げて、大きな雲の壁が迫ってきたら天候急変のサインです。窓やハッチを閉め、揺れで物が倒れないようにしましょう。キャプテンは心の準備をすることもお忘れなく (文=小川 淳 まとめ&写真=BoatCLUB編集部) ※本記事は『BoatCLUB』2019年11月号から抜粋したものです。バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------- 小川 淳(おがわ・あつし) 町工場で生まれ育ち、小学生の頃から旋盤を回していたこともあり、大学では工業化学を専攻。バッテリーや海水の電気分解(いわゆる電蝕)などについて研究していた。現在は、精密機器メーカーでソフトウェア開発に携わっている。1987年にボートオーナーとなり、それ以降、数多くのボートを乗り継いできた。現在は、愛艇〈TRITON Ⅴ〉(ヤマハSF-38)を所有、東京湾や相模湾を中心にクルージングなどを楽しんでいる 小川 淳さんの著書『ボーティングマスター』 は、中古艇も含むボートの選び方やナビゲーション、ボートコントロール、アンカリングテクニック、エンジンやプロペラの仕組み、電装系、トラブルシューティングなどの解説がぎゅっと詰まったボーター必見の一冊となっている。その総ページ数は271ページと読み応えは十分。詳細は コチラから

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2022.06.08

シースタイル・フィッシングクラブ|オンライン講座を7月10日に開催

ヤマハマリンクラブ「シースタイル・フィッシングクラブ」が主催する「フィッシングクラブオンライン夏季講座」が7月10日に開催される。クラブ艇で季節ごとのターゲットを釣るために必要なノウハウを学ぶことのできるイベントだ。 今回のテーマは「ボートコントロール、タイラバ、SLJ(スーパーライトジギング)」。実釣時の操船説明と疑似エサ(ルアー)での釣り方を解説する。 知りたいことや疑問などがあれば、DAIWAフィールドテスターの小野信昭さんとゲストの晴山由梨さんが、その場でチャットで答えてくれる。こんな機会はめったにない! 釣りをしながらボートをコントロールする方法が知りたい、魚探の見方がよくわからない、これから釣りに挑戦してみたい、という方は参加してみてはいかがだろうか。 (文=舵オンライン編集部 写真提供=ヤマハ発動機) -------------------------------------------------------------------------------- シースタイル・フィッシングクラブ オンライン夏季講座 講座内容:「ボートコントロール、タイラバ、SLJ(スーパーライトジギング)」 定員:500名※要予約。先着順・定員になり次第締切 参加資格:ヤマハマリンクラブ・シースタイル会員 日程:2022年7月10日(日) 時間:15:00~16:30 講習方式:オンライン講座(Zoomにて実施) 参加料:1,000円(税込) (問い合わせ) ヤマハマリンホットライン TEL: 0120-730-344(9:30~17:30 / 年中無休 ※年末年始を除く) https://sea-style.yamaha-motor.co.jp/event/20220710_fc_online/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●2馬力ボート釣行記〈マルコ〉が航く/#4葉山沖でアオリイカねらい ●話題のチニングに挑戦!/①ワームの選び方、付け方 ●【Sea"Trip"Style】#8東京湾湾奥/フィッシング&アーバンクルーズ

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2021.08.12

軽い!浮く!使いやすい!/FRP製のボートフック

操船のいろいろな場面の中でも、いちばん緊張する着岸をスムーズに決めたい! そんなときには、ボートフックが大きな役割を果たします。ボートフックには、長さや素材をはじめ、固定式か伸縮式かなど、いろいろなタイプがありますが、今回はプレジャーボートを所有する吉田義弘オーナーが、今まで使った中でいちばん使い勝手がよかったという、固定式 「ファイバーグラスボートフック1.2m」をご紹介します。 本記事トップの写真は、吉田さんが所有する24ftのモーターボートですが、この全長1.2mのボートフックで、強風時でも十分に寄せられます。強度も問題ありません。 伸縮式のボートフックは正しく使えば便利ですが、桟橋のクリートに掛けてボートを寄せようとした瞬間に、予期せず伸びてしまうときがあります。でも固定式のボートフックは、そのような思わぬ失敗を避けることができます。 このボートフックの特徴は、とにかく軽いこと! 本体はファイバーグラス(FRP)製で指1本でも持てる重さですから、片手で軽々と操作できます。 また、金属や木材と違って腐食しないので、フネの上にほったらかしにしても平気ですし、メンテナンスもフリー。なによりフローティング、つまり水に浮くというのもうれしいですね。海に落とした帽子を拾おうとして、ボートフックも落としてしまった! なんてミスも防ぐことができます。 軽くて取り回しやすいので、小型艇の、特にビギナーの方にはおすすめです。 (文=舵社用品事業部/大山英里子 写真提供=吉田義弘) ●ファイバーグラスボートフック1.2m 固定式(伸縮なし) サイズ:全長1.2m/径25mm 価格:5,060円(税込み) ご購入はこちら 「収納の都合で伸縮式がいい」という方には、こちらの伸縮式&フローティングのボートフックをご紹介します。 ●フローティングボートフック 伸縮式 サイズ:1.2~2.2m(2段)/径30mm 価格:6,600円(税込み) ご購入はこちら (掲載商品に関するお問い合わせ) KAZIオンラインショップ https://www.seaplaza.jp/ TEL:03-3434-0941(平日9:30~17:30)

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2021.07.25

新刊書籍『インナーセーリング④ 長距離航海の技術』

中級セーラーに向けた 長距離航海の指南書 月刊『Kazi』誌に2017年から2020年にかけて連載された、『長距離航海の技術』に大幅に加筆修正した、長距離航海を志すセーラーの指南書が、好評を博してきた『インナーセーリング』シリーズの最新刊として登場。 筆者は、日本を代表するヨットスクールの校長であり、自らも1960年代に自作木造艇で世界一周を成し遂げた青木 洋氏。 単なる技術解説にとどまらず、セーラーとしての心構えなどにも触れた、類を見ない一冊となっている。 【書名】 インナーセーリング④ 外洋ヨットによる長距離航海の技術 ■内容の一部を紹介 ■1章 サバイバルセーリングの技術 100 時間のシングルハンド練習 素直な性格の小型艇を選ぶ サバイバルセーリングの技術 自然の力で旅することを楽しむ 海上では自力で問題を解決する ■2章 乗員の安全確保 ライフジャケットの選びかた セーフティーラインの選びかた 落水発生事例から気づくこと 落水者救助の反復練習の重要性 ■3章 離着岸とアンカリング アンカーの特性と選び方 出入港の五つのマナー 岸壁への横着け係留 風位によって使い分ける離岸法 ■4章 外洋航海に適した船 外洋艇の性格と見分け方 ハルの形状とヨットの性格 リグの種別による特色 セーリング中の艇の運動 ■5章 船の修理、メンテナンス ガソリン船外機の予備部品と修理法 ディーゼル船内機の予備部品と修理法 ロープワークに必要な道具 木部のメンテナンス ■6章 航海計画とナビゲーション GPSを搭載していても座礁は起きる 航海計画は、まずチャート(海図)から 避難港を選定する 実際の事故事例から学ぶ ■7章 長距離航海の計画 最適な出航時期とルートを選定する 現代の長距離単独航海が持つ意味と広がり 大航海時代に確立された世界の帆船航海ルート モンスーン海域の航海時期を選定する 著者=青木 洋 イラスト=平野 游 定価1,980円(本体1,800円+税) A4版フルカラー104ページ お買い求めは、全国書店、ネット書店、または舵社販売部(TEL:03-3434-4531)まで。 (文=Kazi編集部) -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「東京オリンピックセーリング競技観戦ガイド①」記事はコチラ ●「太平洋“再”横断中の辛坊治郎さん/復路出航から1カ月」記事はコチラ ●「USCGのシーマンシップの真髄を日本語で学べる一冊」記事はコチラ

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2021.06.14

操船技術を基礎からしっかり学べるボートレッスン

新型コロナウイルス禍の下で新しい生活様式が浸透したこともあって、昨年以来ボート免許(小型船舶操縦士免許)の取得者が増えているようです。ただ、せっかく免許取得したとはいえ、船の購入はとてもハードルが高いのが実情。ならばマリンクラブに入会したり、レンタルボートを利用するという手もありますが、なかなか気軽にボートに乗る機会は少ないし、慣れないボートの操船に不安を感じている方も多いでしょう。 そんな方にオススメのボートレッスン、「シースタイル・マリン塾」をご存じですか? このマリン塾は、操船技術を基礎からしっかり学べるヤマハのボートレッスンで、1級または2級小型船舶免許を取得した方なら、誰でも受講することができるものです。 目的に合わせてコースを選べるのも特徴で、安全に航行するための基本操船から、離着岸など苦手克服のための集中コース、艇の特性に合わせた操船方法まで、いろいろなメニューがそろっています。 インストラクターは、マリン塾の認定を受けたボートのスペシャリストです。専門知識や経験が豊富で、安心して受講することができます。また、ひとりひとりのレベルに合わせた少人数のレッスンになるので、いろいろなことを気軽に聞けるはず。 操船の上達は、とにかく経験を積んで慣れることに尽きます。しっかり学んで、自信を持ってマリンレジャーを楽しみましょう! (文・写真=舵オンライン編集部) シースタイル・マリン塾 (問い合わせ) ヤマハマリンホットライン 0120-730-344(フリーダイヤル) 9:30~17:30/年中無休(年末年始を除く) https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/life/marinejyuku/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「6/4発売『ボート倶楽部』7月号/特集は釣りたい魚」記事はコチラ ●「ボートの安全航行/帰港時に気を付けたいこと」記事はコチラ ●「コロナ禍でチャンス到来/活況の国内マリン市場」記事はコチラ

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2021.05.31

ボートの安全航行について/帰港時に気をつけたいこと

ボートの航行時に気をつけたいことは多々ある。 知っているつもりでも、忘れていたり、勘違いして覚えていたりすることもあるので、定期的にブラッシュアップしたいところ。 ここでは、月刊『ボート倶楽部』2021年5月号に掲載した記事から抜粋して、「帰港時における気をつけたいこと」を紹介しよう。 指南していただいたのは、東京夢の島マリーナのハーバーマスターと副ハーバーマスター。 帰港時にありがちなトラブルやその対処法を教わった。 ※本記事の取材は2021年3月に実施したもの。 -------------------------------------------------------------------------------- 大切なのは無理をしないこと 帰港時に、自艇が思ったより風に流されて、他艇にぶつけてしまったり、あわやぶつかる! という事態になった方は少なくないのでは。 自分のボートがどのくらい流されるのかは、事前に知っておいたほうがいいだろう。釣りのときなどは、どの方向にどの程度流されるのか、シビアに考えるのと同様に、どのくらいの風がどの方向から吹けば、どういった姿勢でどの程度流されるのか、これらはなんとなくでいいので感覚で覚えておきたいものだ。 また、一番流されやすいのは、ロープやフェンダーなどを準備しているとき。なので、帰港準備は早めにしておきたい。 とはいえ、ロープが外に垂れていたりすると、プロペラに巻き込んでしまったりと、別のトラブル要因になってしまうので、そこにも注意したい。 舫い(もやい)ロープやフェンダーなどの帰港準備は、早めに安全が確保できるエリアで行いたい。また、船長でなくとも、準備中にはワッチを心がけておきたい なお、マリーナとしては、「そこまで無理してご自分のバースに入れなくても、ゲストバースに留めていただくこともできるので、風が強いときなどは利用してほしいですね」とのこと。 マリーナにもよるのだろうが、選択肢の一つとして頭に入れておくのもありだ。 こうしたトラブルはビギナーに多いのだろうと思いきや、意外や意外、「慣れている人のほうが多いかもしれません」とのこと。できると思っていて、不意の風に流れたりといったことがあるそうだ。 そういう状況が想定されるときは、桟橋とは反対側にもフェンダーを付けておくといい。 また、ボートフックを積んでおけば役に立つ。ボートフックは、着岸で距離が足りなかったときなどにも使えるので、必ず積んでおきたいアイテムの一つだ。 そして、着岸時に飛び降りるのも、やめておきたい。 飛び降りなければならない状況であれば、無理せずもう一度アプローチし直そう。 船長が、着岸してロープを持って降りようとしたら落水した事例もある。一人だと桟橋に上がれないことも、ボートに挟まれてしまうことも考えられるため、非常に危険だ。 また、落水した場合、ボートは無人で流されることになるので、その点でも危険。 「船長は安全に降りられる距離に自艇を着ける」、「クルーは安全に降りられる状態になるまで降りない」、というのを肝に銘じておきたい。一人ならば、なおのこと、安全に着岸してから、落ち着いて降りるようにしたい 同様に、岸でロープを受け取ってくれる人がいる場合も、ロープを投げるのはやめたい。 届かなかった場合、ロープが水中にあるときはプロペラは回せなくなる。つまり、ボートがアンコントロールの状態になってしまうので、極力避けたいところ。 とにかく無理をせず、確実性を持って着岸させることが大切だ。 NG例として、あえて距離のあるところから桟橋に向かってロープを投げてもらった。たとえロープが届いたとしても、こんなに離れている距離を風の強い日に人力で引き寄せるのは至難の業。別のトラブルにつながるので絶対にやめておこう ロープといえば、係留保管艇の場合、バースに置き舫いをしている方も多いだろう。毎回調整しなくていいので便利なのだが、そのぶん着岸の難易度は上がっている。 置き舫いは、ボートを着けたときにベストな位置になるようにしているため、余分があまりないからだ。 この場合、風が強そうだなと感じたら、別のロープを念のためにつけておいて、そのロープを決めてから、置き舫いを掛ける、ということを推奨したい。 また、釣りバリが掛かってしまうこともあるので、出港して、帰港するまでの間、ロープやフェンダーはしまっておいたほうがいい。釣りをしているときに掛けてしまって、あとで外そうと思っていてすっかり忘れてしまって、帰港時にケガをして気づく、といったことも考えられる。 なにより見た目にも格好悪いし、ロープを踏んで滑ることもある。あまりいいことはないので、とにかく出港したらしまってしまおう。 それから、曳き波にも気をつけたい。まず自分のボートがどのくらいのスピードで曳き波を立てるのか、確認すること。ボートによって曳き波が立つスピードは異なる。 例えば出力の大きいエンジンを積んでいれば、微速位置でも速いということもある。その場合は、シフトを入り切りしながら進まないといけないだろう。 また、「結構、クルマのアクセルを緩める感覚の方が多いんじゃないでしょうか。それではスピードは落ちきらず、半滑走状態になるだけで曳き波は立っているんですね。まずはしっかりニュートラルにして波を一度切ってから、またスピードを作っていただければと思います」とのことで、一度、ニュートラルにすることをオススメする。 曳き波の一例。東京夢の島マリーナの前も徐行区域だが、結構なスピードで通過していくボートもあるのだとか。係留しているフネへのダメージも考え、係留艇の近くでは徐行するように気をつけよう 最後に、帰港時に毎回燃料を満タンにするクセをつけておきたい。そうすれば、ガス欠の何割かは防げるだろう。 "今日は大丈夫だろう"というのを何回か繰り返していると、ガス欠になったりするからだ。 また、メーター表示の異常にも気づきやすい。ガス欠の原因はメーター表示の異常によるところが大きい。頻繁に乗っていれば、どの程度走れば、どのくらい減るかわかるので、メーターが減っていないことに気づけるが、慣れていないとわからない。毎回満タンにすることで、慣れていなくとも気づけるのは利点だろう。 また、最低限、クリート結び、舫い結び、巻き結びくらいは覚えておきたいところ。 覚えたつもりでも、忘れていたり、勘違いしていたりすることもあるので、何度でも復習したい。 左列からクリート結び、巻き結び、舫い結びの例。それぞれの手順を、上から下に向かって紹介した。 ささっとロープワークを決める姿は非常にスマート! 動画などでも確認できるので、ぜひとも定期的に復習しておきたい 安全に十分注意して、楽しいボートライフを送りましょう! 東京夢の島マリーナ 海上係留で660隻の収容規模を有する、東京都立夢の島公園内にある大規模マリーナ。東京湾や都内の運河に精通したスタッフが常駐する。海の駅としてビジターの訪問も多いマリーナだ TEL:03-5569-2710 (文=BoatCLUB編集部/茂木春菜、航空写真(トップ写真)=矢部洋一、写真=瀧 学) ※本記事は、『ボート倶楽部』2021年5月号の特集「トラブル予防&対処法」より抜粋。 バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「あなたは使ってる?/走りを変えるボートトリム」記事はコチラ ●「辛坊治郎さんを支える|古野電気のエレクトロニクス」記事はコチラ ●「トヨタマリンの自動着桟システム/TDSの実力」記事はコチラ

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2021.01.17

船酔いはもう克服!?/アンチローリングジャイロの威力

船酔いしてしまうボーターにとって、“揺れ”は大きな問題だろう。 そのボートの揺れを大幅に軽減してくれる「アンチローリングジャイロ」は、これまで大型艇用のものがほとんどだったが、最近では小型艇向けの製品も登場している。 ササキコーポレーションが取り扱っている、東明工業の「アンチローリングジャイロ50T(ARG50T)」もその一つ。 サイズは大型クーラーボックス程度なので、30フィートクラスならば、艇のレイアウトによっては無理なく収まるサイズといえる。 また、DC12ボルト電源に対応しているのもうれしいところ(24ボルトにも対応)。発電機(AC100ボルト)を積むスペースがないような小型のボートでも、ジャイロの搭載が現実的なものになる。 その実力を、まずは動画で見ていただこう。 このオーナーさんは、自身は船酔いしないのだが、一緒に行く仲間に船酔いしやすい人がおり、その悩みを解決するためにジャイロを搭載した。 思惑通り、その悩みは大幅に改善されたが、思わぬ誤算があった。 それは、ボートから降りたあとの疲れ方が違うこと。 「慣れないときは不思議な感覚がするものの、慣れたら楽で、酔いにくいだけでなく、釣りもしやすいし、安心してキャビンで熱い飲み物も飲める。長時間ボートに乗っていても疲れないし、逆に、これまでいかに踏ん張って乗っていたのかわかる。これに慣れると、ジャイロが搭載されていないボートにはもう乗れなくなる」などは、そのオーナーさんの感想。 沖で15キロほども続く長大な瀬を延々と流す釣りをするというこのオーナーさんは、ジャイロを搭載したことで、非常に大きいメリットを感じたようだ。 ARG50Tのメーカーである東明工業は、航空・宇宙機器関連製品を主力に取り扱うメーカー。ARGは、まさに“宇宙品質”で作られたアンチローリングジャイロなのだ。 ARG50Tは、本体のほか、インバーターと、本体の制御を行うモータードライバーのみで構成され、取り付けも比較的容易。 ヤマハDFR-33の搭載例(下写真)を見ると、エンジンルームに本体とモータードライバーを、キャビン内左舷側シート下にインバーターがセットされていた。 実際の施工例。キャビン内床下のエンジンルームにおさまる本体 「エンジンが小型化したおかげで、ルーム内のスペースに余裕があり、うまく収めることができました」とは、施工担当者のコメント。 左舷側シート下に設置されたインバーター。すべて見えないところに設置できている このボートでは、ジャイロを使うためにバッテリーを2個増設。もともとエアコンなどを搭載していたこともあり、ジャイロを積む前から8個搭載していたが、全部で10個になった。 船酔いに悩まされているオーナーさん、アンチローリングジャイロの搭載を検討してみてもいいのでは? 搭載には、ボート自体の浮力、重量、強度、スペースなどを総合的に検討する必要があるので、販売店であるササキコーポレーションに要相談だ。 -------------------------------------------------------------------------------- ササキコーポレーション ARGの販売・施工を請け負う。中国・九州エリアでマリーナ運営、ボートの販売・修理など、事業を幅広く展開している。問い合わせ先は、同社が運営するUBEマリーナ。 山口県宇部市港町1-13-7 TEL:0836-32-0656 (文=舵オンライン編集部 写真・動画=舵社/宮崎克彦) ※本記事は『ボート倶楽部』2020年12月号より抜粋。バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。

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2021.01.09

トヨタマリンの自動着桟システム/TDSの実力

トヨタマリンでは、2019年12月に、31フィートのフライブリッジセダン「ポーナム31」に、内装などのグレードアップを図った「ポーナム31 X仕様」を発表した。トヨタマリンとして最初にリリースされたポーナム28の系譜を受け継ぐ、マルチパーパスモデルである。 コロナ禍の影響などもあり、このポーナム31Xのインプレッション取材ができたのは、発表から1年後の2020年10月となったが、その際、2020年夏に発表された新オプション「TDS(トヨタ ドッキング サポート)」のデモンストレーションも取材できたので、その概要をご紹介しよう。 トヨタマリンでは、主機とバウスラスターを組み合わせ、横方向への移動や定点保持を目的とした操船支援システムTVAS(トヨタ・バーチャル・アンカー・システム)を開発し、2005年に発表されたポーナム45から搭載を開始。この技術を応用したのがTDSで、「ドッキングアシストモード」による動きは、下の連続写真をご覧になればおわかりいただけるだろう。 1. 着桟ポイントから離れた地点でTDSを作動させると、ポイントに向かって直進で接近。なお、実際には、写真のフレームから外れたもっと遠い場所からスタートした 2. 着桟地点の手前まで接近したところで一旦停止 3. 右舷機・前進、左舷機・後進、バウスラスター左転により、桟橋と平行になるよう、その場回頭する 4. 桟橋と平行になったところで、操作パネルに周囲の安全確認を促すダイアログ(下画像)が表示される。「着岸開始」を押すと再スタート 5. 2基の主機の前後進とバウスラスターの推力を組み合わせ、桟橋に向かってごく微速で横移動 6. 着桟完了。完了後も、しばらくは桟橋に押し付けるように推力が出続けるので、シングルハンドでも余裕をもって舫いをとる時間がある ちなみに、着桟地点は、あらかじめ複数のポイントを登録可能。それらの正確な測位や、自動操船中の艇のヘディング把握には、一般的なGPS機器ではなく、GNSS(複数のシステムを併用することにより高精度測位を実現する衛星測位システム)対応の衛星測位コンパスを採用している。下の写真は、フライブリッジの操船席脇に設置された受信用アンテナだ。 取材時は、風速3m/s程度の穏やかなコンディションで、非常にスムーズな動きを見せていた。開発担当者によれば、風速8m/sのときにも問題なく作動したとのこと。 なお、TDSの機能には、ジョイスティックでは案外難しい横移動を含めた艇の位置の微調整を、タッチパネルでより的確に操作するための「サイドスラストモード」もある。 というわけで、十分な実用性と完成度を備えたこのシステムは、苦手意識を持つ初心者はもちろんのこと、ベテランのシングルハンダーにとっても、着桟時の負担を大幅に軽減してくれそうだ。 初めて行く場所の地点登録が可能になったり、直角に曲がる櫛形桟橋への自動着桟ができるようになったりという、さらなる進化にも期待したいところで、今後の開発にも要注目だ。 * ポーナム31Xの試乗/TDSの解説は、月刊『Kazi』2021年1月号、月刊『ボート倶楽部』2021年2月号にも掲載しているので、そちらもぜひご覧いただきたい。 ポーナム31とTDSの詳細は、トヨタマリンの公式サイトをチェック。 (文・写真=舵社/今村 信)

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2020.10.26

USCGのシーマンシップの真髄を日本語で学べる一冊

スポーツマンシップという言葉に引きずられてか、日本でシーマンシップというと、“船乗り魂”のような、精神的な意味合いで捉えられがちだ。しかし本来は、船を安全に航行させるための具体的な「運用術」を指す言葉である。 ここで紹介する『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』は、米国における海上レスキューのプロ、USCG(U.S. Coast Guard:米国沿岸警備隊)の、小型船艇に搭乗する隊員(BOAT CREW)が任務を遂行するために必要な、広範囲にわたる知識・技術と手順をまとめた一冊。 その収録内容は、隊員として必要な身体能力、応急手当、ロープワーク、気象・海象、航海計画の立案とナビゲーション、荒天航行、そしてボートの曳航や転覆船の復原方法にいたるまで、極めて多岐にわたる。 同書を日本語訳したのが、『ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版』だ。 左が原書、右が日本語版。 日本語版では、アメリカ国内およびUSCG内のみに関する項目を大幅に割愛しているが、それでも、全464ページ、A4判で厚さ約3センチというボリュームだ アメリカでは年に一度、USCGと水上レスキューなどに関連する諸団体とが開催している海難・水難防止のための頂上会議「IBWSS(International Boat & Water Safety Summit)」が行われている。 これに倣い、日本における水上安全に関する情報交換を行う場として、海上保安庁、日本海洋レジャー安全・振興協会、マリンスポーツ財団、海難学会などが共催しているのが、日本版IBWSSともいえる「JBWSS」だ。 この水上安全を軸とした日米の交流の中で、USCGの長い歴史の中で培われたノウハウが詰まった『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』が日本側の関係者にもたらされ、その優れた内容をぜひ日本にも紹介したいということで、日本語版が誕生したのである。 * 『ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版』は、できるだけ低価格で提供したいということから、全ページモノクロ。また、図版は、原書のままのシンプルな線図が中心だが、わかりやすく内容的にもしっかりしているのは、挿し絵の描き手自身が海や船のことを知っているからだろうと思わせる。 本書で印象的なのは、多国籍国家である米国だからだろうか、さまざまな手順を事細かに、かつ、重要な部分は繰り返し説明している点。ナビゲーション関連の計算も、足し算、引き算のレベルまで説明されているといった念の入れようだ。 さらに、日本ではこれまで紹介される機会があまりなかったノウハウも満載されている。 応急手当てに関する章は非常に充実しており、「こんな症状まで」と思う項目も多数含まれている ロープワーク関連の内容は「マリンスパイキ術」の章に。フック開口部の閉鎖方法なども解説 狭い水路を航行する際の、船首尾の吸引/反発の影響をまとめたページ。都市部の水路巡りをするときなどに役立ちそうだ ナビゲーションに関する内容にも多くのページを割いている。近年ではデジタルナビゲーションが一般的になってきたが、やはり基本はしっかり押さえておきたいもの USCGのマニュアルだけあって、救助任務に必須の曳航に関する内容も多岐にわたる 転覆船の復原方法の解説ページ。右は、縦(船首尾船)方向にボートを回転させる方法。キールに沿ってわたしたロープを船首で固定し、このロープを船尾側に引くと、エンジンで重くなった船尾を支点にして復原するという。マジ!? プロ向けのマニュアルなので、一般的なプレジャーボートユーザーにとっては“too much”と感じられる部分も少なくないだろう。 しかし、ボート免許取得時にも、また、その後のボートライフの中でも、きちんと学ぶ機会が得られにくいけれど、知っていると大いに役立つといったノウハウが数多く記載されているので、ぜひ一度、手にとってその内容をご覧いただきたい。 (文・写真=Kazi編集部/今村 信) 『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』(ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版) ●価格:2,500円+税 ●判型:A4判 ●ページ数:464ページ ●発行:舵社(JBWSS連携協議会 編) ご購入、詳細はコチラから

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2020.10.09

アナタは使ってる?/走りを変えるボートのトリム調整

アウトドライブ(以下、ドライブ)を備えたパワーボート、つまり、船外機艇と船内外機艇(スターンドライブ艇)のリモコンレバーには、トリムスイッチが備わっている。これは、ドライブの角度を変えることでプロペラが発生させるスラスト(推力)の上下方向の角度を変え、ボートの走行姿勢を制御するためのもの。 走行姿勢を適切に制御することで、最高速や燃費、波当たり時のショック軽減による乗り心地などが向上するのだが、この機構を「積極的に使っている」というボーターは、案外少ない。 モデル艇は2機掛けなので、ツインレバー仕様。左舷機レバーの上部に付いているのが、両舷機のトリムを同時に調整するスイッチで、レバー基部前面には、左右のドライブを個別に調整するためのスイッチもある。 一般的に「適正トリム」は、スラストが水平になるイーブンから、やや蹴り上げた(トリムアウトした)くらいまでとされるが、船型やエンジン出力、乗員/荷物の搭載量などの条件により個々のボートで異なる。 そこでまずは、波のない穏やかな水面でプレーニングに入ったのち、レバーの倒し具合を一定に保ったまま少しずつトリムを変え、回転数や艇速が微妙に上昇するところを探して、そのときのトリムメーターの示度を“基準”として覚えておこう。 モデル艇のトリムポジションインジケーター。数字はトリム角度。左の「TRIM」はトリム範囲内にあることを示し、右の「BEACH」と黄色のランプはビーチング時の使用範囲(微速のみ)であることを示す。赤ランプは上架時などのチルト範囲まで蹴り上げると点灯する。 下の写真は、ヤマハPC-27(エンジン&ドライブはボルボ・ペンタD3-200/DPS×2に換装)による、同コンディション下でのトリムの違いによる走行姿勢の変化を撮影したもの。このように見比べると、トリム調整の効果は一目瞭然だ。 モデル艇の走行姿勢の変化を見る。左から、トリムイン、イーブントリム、トリムアウト。船首船底部分の浮き上がり具合と、船尾の沈み具合に注目。 トリムイン:ドライブを追い込んだ状態では、斜め下向きのスラストが発生し、船尾船底を押し上げるように働くため、バウが沈むバウトリムとなる。バウアップが抑えられるので、早くハンプを越えるためにはトリムインするといい。ただし、滑走後もそのままにしておくと、スピードが伸びにくく、スプレーも多めとなる。 イーブントリム:スラストが水平になるイーブントリムは、トリムインでの航走に比べ、バウが上がり、接水面積も小さくなって、効率のいい走りを見せる。ボートの腹(船底中央付近)で波を受けるため、乗り心地も快適。スピードも若干伸びる。 トリムアウト:ドライブを蹴り上げた状態では、斜め上向きのスラストが発生。トリムインとは反対にバウが上がり、スターントリムとなる。船尾が沈み込み、スプレーも多く、外から見ても走りづらそうだ。 ※各写真右上○内のドライブ画像は左右反転しています ちなみに、トリム調整の効きやすさは船型によって異なるが、このモデル艇はディープV船型の半滑走艇で、効きやすい部類に入る。 なお、海面状況によっても走りやすいトリム(波当たりのショックやスプレーの上がり方など)は変わるので、いろいろと試して、マイボートの快適な走りを追求してみてはいかがだろうか? (文・写真=Kazi編集部/今村 信) ※本記事は月刊『Kazi』2020年10月号特集内にも掲載。ドライブのトリムに加え、フラップ(トリムタブ)の使い方も解説しているので、バックナンバーおよび電子版をぜひ ●月刊『Kazi』2020年10月号の詳細および購入はコチラ [広告]

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操船

2025.03.19

次世代操船システム 「HARMO」新モデル|ボートショー2025で国内初展示

ヤマハ発動機は、電動推進ユニットとステアリングシステムなどを統合した、新型の次世代操船システム「HARMO(ハルモ)」の国内販売を2025年6月に開始すると発表した。 この新型HARMOは3月20日(木祝)~23日(日)に、神奈川県横浜市で開催される「ジャパンインターナショナルボートショー2025」(パシフィコ横浜会場 )にて国内初展示される。 新型HARMOは、2024年秋に欧州市場から販売を開始。電動ならではの静粛性、リムドライブ方式(プロペラ翼のリム部に搭載されたモーターにより、プロペラを駆動する方式)による高効率な電動推進など従来の「HARMO」の特長をそのままに、艇体への取り付け方法が一般的な船外機と同様になり、搭載性が向上した。 また、操船制御システム「HELM MASTER EX」(ヘルムマスターEX)と統合。これにより、ジョイスティックによる直感的な操船性とともに、定点保持、オートパイロットなどの機能も利用可能となり、利便性が向上している。 HARMOは、電動モーターによる推進器ユニットと、動作を制御するリモートコントロールボックスなどで構成された“次世代操船システムプラットフォーム”だ。国内市場へ導入する新型HARMOは、これまでの実証実験にて獲得した市場ニーズを反映して改良。観光船などの商用利用のみならず、一般のプレジャーボートへの利用拡大が期待される。 詳細はコチラから! 新型「HARMO」の主な特徴 ●「ヘルムマスターEX」の統合による操船機能・利便性を向上 独自の最新式操船制御システム「ヘルムマスターEX」を採用。着岸時などの操船を容易にするなど、ジョイスティックによる直感的な操船が可能。 また、定点保持機能やオートパイロットなどの各種機能も備わり、一般プレジャーボート向けとしても用途の幅を広げている。 ●幅広いタイプのボートへ搭載が可能に 一般的な船外機と同様、ブラケット式の搭載方法としたことで、より多様なタイプのボートへの取り付けが可能になり、搭載性が向上した。 ●デジタルステアリングによるスムーズな操船性 左右70度の大きな舵角を有し、小回り性能、その場回頭性能が高く、狭いエリアでの操船をより容易にしている。 ●圧倒的な静粛性 低速でも高い推進力を発生させるリムドライブ方式を採用。同時に、乗船者の会話を遮ることがなく、水の音、風の音が聞こえるほどの静粛性を実現した。 (文=吉原純夫/舵社 写真=ヤマハ発動機) (問い合わせ) ヤマハ発動機 カスタマーコミュニケーションセンター TEL: 0120-090-819 --------------------------------------------------------------------------------

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2025.03.05

3月5日発売、月刊『Kazi』4月号|特集は「ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断」

表紙は伊藝徳雄(いげいのりお)さんのジェネカーアクション。〈カボック〉(M.A.T.1070)のバウにて COVER PHOTO / Shigehiko Yamagishi (Kazi) 月刊『Kazi』2025年4月号の特集は、「ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断」です。 レースからクルージングまで、現在のセーリングシーンにおいて欠かせない存在となったジェネカー。 今回はこのジェネカーの取り回しについて、日本を代表するバウマンであり、クルーワークのスペシャリストである伊藝徳雄さんに徹底的に解説していただきました! 各シチュエーションに応じた、素早く、確実に、安全にジェネカーをドロップ(テイクダウン)する方法を学べる「ジェネカーの誌上クリニック」というべき内容になっています。 そのほか、世界一過酷なヨットレース、ヴァンデ・グローブで2度目の完走を果たした白石康次郎さんの速報や、前回大好評だった船上料理企画「ギャレーごはん」の第二弾、日本から飛び出してセーリングの世界を広げた2人の若手セーラーの対談など、盛りだくさんの内容でお届けします! そしてさらに!国内最大のマリンイベント「ジャパン インターナショナル ボートショー2025」の見どころを網羅した別冊付録を今年もご用意。 今月もヨット&ボートの魅力が詰め込まれた一冊になっております。皆さま、ぜひご一読ください! 第1特集 ジェネカードロップのABC|ボトムマーク90秒前の決断 昨今、著しく普及したヘッドセール、ジェネカー。 しかし、いまだこのジェネカーの運用に戸惑うセーラーも多いと耳にする。 そこで、日本を代表するバウマン、伊藝徳雄さんによる「ジェネカーの誌上クリニック」を開催。 シチュエーションを絞り、ボトムマーク(風下マーク)90秒手前でするべきことを、フォアクルーの動きを中心に解説。 風上降ろしか、風下降ろしか、またはキウイドロップか・・・。 レースシーンはもちろん、クルージングでも活用できる、安全に素早くジェネカーを降ろす秘技を公開。 さらに、ノースセール・ジャパンの最新ヘッドセール事情にも触れ、ジェネカーの全てをここに考察する。 ジェネカードロップシークエンス ①風上降ろし/②風下降ろし/③キウイドロップ 代表的な3種類のジェネカードロップのシークエンスをイラスト、連続写真などを用いて徹底解説。各ドロップでポイントになる準備や動作を学び、どんな状況でも確実にジェネカーを回収して相手艇に差をつけましょう! ノースセール・ジャパンのコードセール解剖|ヘッドセールの現在 マストの前で展開するセールの総称である「ヘッドセール」。そのヘッドセールの中でも、近年耳にする「コードセール」とはいったいどんなセールなのでしょうか? ノースセール・ジャパンにお邪魔して、その詳細を説明していただきました。 ヴァンデ・グローブ2度目の完走!|白石康次郎さん90日の自己新記録 単独無寄港無補給で世界一周する速さを競い、究極のヨットレースと呼ばれるヴァンデ・グローブ。その過酷なレースを、DMG MORIセーリングチームの白石康次郎 さんが二度目の完走を果たしました!その速報をお届けします。 【短期集中連載】北西航路を走破した43ft木造ヨット、〈インテグリティ〉の大航海 「北西航路」とは、北米大陸の北に広がる北極海を横断して、大西洋と太平洋とを結ぶ伝説的な航路。2023年にこの北西航路横断を成功させた木造ヨット〈インテグリティ〉の物語を短期集中連載、いよいよ最終回です。 短期集中連載 カイ&エリが挑戦|シーマンシップの大会 アトランティック・チャレンジ90 2年に一度、各国のチームがアメリカに集まりシーマンシップを競う大会「アトランティック・チャレンジ」に、おなじみのスピリット・オブ・セイラーズのカイ&エリ(山本 海さん、絵理さん)が日本人で初めて参加しました!無人島での暮らしの中で、大会に向けてシーマンシップへの理解を深めていく2人の様子を短期集中連載でお届けします♪ ギャレーご飯2 主菜はフライパンひとつで! 5年ぶりに誌面に帰ってきた人気企画、ギャレーご飯(ギャレーで作るご飯)の第二弾!今回は船上料理の達人・西原佳江さんが、フライパン一つで作れる本格料理レシピを紹介します。ちょっとしたひと手間で、ヨットライフを彩るおいしいご飯のできあがり! 木村啓嗣と仙田悠人 セーリングを愛する2人の思い 単独無寄港無補給世界一周を達成した木村啓嗣(ひろつぐ)さんと、パラオでJICA海外協力隊として子どもたちにセーリングを教える仙田悠人さん。ともに1999年生まれの同い年の若者2人が、若い世代に向けてセーリングへの熱い気持ちを語ります。 セーリングの生命線 ジャマーのメンテを見る 本誌2025年3月号の「ヨットメンテ、分解の深淵」で行ったメンテナンス特集の続編、今回は意外と知られていないジャマー (シートストッパー)のメンテナンスを紹介します。船の上で発生する巨大な負荷を支える、セーリングの生命線とも言える艤装品。こちらの記事を参考に、あなたの愛艇のジャマーもぜひご点検を! 海ガール/ヤンマーミュージアムに行ってみた 今回あやはさんが向かったのは、滋賀県長浜市、琵琶湖のほとりにある「ヤンマーミュージアム 」。世界のマリンシーンをリードするヤンマーが運営する、こちらのミュージアム。体験型アトラクションが豊富に用意された人気スポットを、あやはさんがまるごと満喫してきました! ☆ニューモデル艇紹介は2艇です ヨット「ジャノー・サンファスト30ワンデザイン」 ボート「プレステージM48」 ※ページ末に各ボートの解説動画へのリンクがあります! 今月号は特別付録が付属します! ジャパン インターナショナル ボートショー2025 見どころガイド 3月20(木・祝)~23日(日)に開催されるジャパン インターナショナル ボートショー2025 は、今年も見どころが満載です!その中でも絶対に見逃せない展示やイベントなどをまとめたガイドブックです。今年の入場券は、4日券通しで使えるフリーパス。この見どころガイドを片手に、すべての会場を巡りましょう! 月刊『Kazi』2025年4月号、ぜひご一読ください。 月刊Kazi2025年4月号購入はコチラから (文=Kazi編集部) 月刊『Kazi』2025年4月号 ●サイズ:297×210mm(A4判) ●ページ数:176ページ ●価格:1,390円 ●発行:舵社 ジャノー・サンファスト30ワンデザインの解説動画はコチラ↓ プレステージM48の解説動画はコチラ↓ --------------------------------------------------------------------------------

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2024.06.11

ボートの操船に自信のない方は必見!|康洋会クラブが講習会を開催

現在、東京都や神奈川県、千葉県で小型船舶一級免許を所持している方は、約60万人いるとのこと。このうち船舶の所有者は約7%しかいないそうだ。 「ボートで海を楽しみたい」と夢見て免許を取得しても、「ボートの操縦に自信がない」、「ボートに乗る機会がない」といった理由で、せっかく取得した免許を活用できていない方が多くいる。 そんな方たちに、とっておきの情報をお伝えしたい。リーズナブルな料金で、ビギナーやペーパードライバーを対象に操船を教えてくれるのが、「康洋会(こうようかい)クラブ」だ。 康洋会クラブでは、プレジャーボート(25~28フィート)を東京と千葉で4隻所有。このボートを使って、航海技能訓練や救助訓練、風と波の関係を含む海の気象学などを学び、安全な航海技能を身につける。 講習は土日の午前1回、午後1回で、月2回を予定。講師は公務船の操船経験者OBで、講習時間は午前6名1組、午後6名1組で各4時間、3カ月の講習を終えると受講終了証明書が授与される。 入会費は30,000円、講習費は月額5,000円(燃料費・保険料含む)と、リーズナブルな料金体系を実現。講習終了後はクラブの会員として入会し、優先的にクラブ所有のボートを借りられる。 今回は第1期生として、定員60名を募集しているとのことだ。ボートに乗る機会がなく操船に不安があるという方は、ぜひ問い合わせてみよう。 (文=舵社/小川佳文、写真提供=康洋会クラブ) (問い合わせ) 一般財団法人 康洋会 康洋会クラブ 〒329-4415 栃木県栃木市大平町真弓1655-26 TEL:0282-28-7727 https://www.kouyoukaiclub.com/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●木村啓嗣さんが単独無寄港世界一周の日本人最年少記録を更新! ●夏直前!人気のオープンボート9艇が横浜に勢ぞろい ●約200人が参加!笑顔あふれるボート体験|はじめよう海。乗ってみようボート。

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2024.03.09

ヤマハ発動機、「DFRシリーズ」 「Y-FSH」 採用で、より快適なボートフィッシングを実現

ヤマハ発動機株式会社は、インボードエンジン(船内機)を搭載したオフショア・フィッシングボート「DFRシリーズ」において、新開発の操船支援システム「Y-FSH(ワイ・フィッシュ)」を採用するなどのマイナーチェンジを行い、7月より順次発売する。 マイナーチェンジするのはフライングブリッジタイプの「DFR-36FB」、ハードトップタイプの「DFR-36HT」「DFR-33」の3モデル。 これらに採用した「Y-FSH」は、トヨタ自動車株式会社と共同開発したインボード艇専用の操船支援システムで、GPSとバウスラスター(ボートを横方向に移動させる動力装置)、エンジンなどを連携させることで、アンカー(錨)使用時と同様に任意の範囲内で船位を保持。また、船首を指定した方位へ維持させたまま、流し釣りなどができ、ボートフィッシングをサポートする。 【操船支援システム 「Y-FSH」について】 「Y-FSH」は、トヨタ自動車株式会社と共同開発した操船支援システムで、GPSとバウスラスター、エンジンなどを連携させることで、一定範囲内での船位維持、また船首方向の維持を可能とし、ピンポイントで楽しむ釣りや、潮流れや風に乗せながらの流し釣りをサポート。釣りの際に使用する従来のスパンカーの使用やアンカーの投入を不要となる。状況に応じてアンカーモード、コンパスモードの2種類のモードから選ぶことができる。 ● e-ANCHOR(アンカーモード) ・船位維持を可能とする仮想アンカーシステム。一定の範囲内で船位をアンカー投入時と同じように維持することができ、魚礁や根、深海など、ピンポイントでの釣りに効果を発揮。 ・アンカー投入時のように底質や水深を気にすることなく、また、投入・回収に伴う労力が不要となる。 ● e-COMPASS(コンパスモード) ・風向や潮に影響を受けず、船首を常に任意の方向に保持。風の強さに影響を受けやすいスパンカーの弱点を解消し、風の弱いときでも一定方向に船首方向を維持することが可能。 ・風向に影響を受けず、波に対して船首を維持することができます。流し釣りなどでの快適性が向上した。 ・従来のFSR(フィッシングサポートリモコン)、SSR(スーパースローリモコン)を併用することで、船首方向を維持した流し釣りを可能となった。 ヤマハ発動機カスタマーコミュニケーションセンター フリーダイヤル 0120-090-819 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●ヤマハ発動機、フィッシングボート 「YFR330」 を2024年10月に発売 ●ヤマハ発動機「WaveRunner」 2024年モデルを発売 ●シースタイル・フィッシングクラブが4年ぶりにリアルイベントを開催

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2024.02.14

トーハツが米国、イルモア社とパートナーシップ契約を締結

船外機メーカーとして多くの人々のボートライフを支えるトーハツは、「ILMOR ENGINEERING」(本社・米国ミシガン州、以下イルモア)と、電動船外機開発におけるパートナーシップ契約を締結した。 レース用エンジン及びプレジャーボート用船内機 メーカーで、高度なエンジニアリング技術を有するイルモアとの協業により、今後、市場の拡大が見込まれる電動船外機分野において、両社にて電動船外機の開発を推進し、モデル・ラインナップを拡充していく。 イルモア社は1984年に設立され、INDYCAR、NASCAR及びARCAなどのモータースポーツ分野において、レース用エンジンの開発を展開している。2001年にはマリンレジャー分野に事業を拡大し、高い技術力を活かし、多くの船舶用推進システムを開発、製造中だ。同社の船内機は「Master Craft」、「FORMULA」、また「AVIARA」、「Star Craft」といった数多くのプレジャーボートで採用されている 今後、イルモアとトーハツ両社による協業において、イルモアの卓越した技術と、トーハツが持つ船外機に関する高い技術、経験を融合し、革新的な次世代の電動船外機の開発を行う。この協業の第一弾として、2024年度中に「6.0kW 電動船外機」を米国、カナダ及び欧州にて販売を開始する。また、本製品プロトタイプが2024年2月14日から18日まで開催されるフロリダのマイアミボートショーへ出展される 今年、102周年目を迎えるトーハツは、船外機、舟艇の分野でも、その高い技術力で知られている。今後の製品開発から目が離せない (問)トーハツ 海外事業部 TEL: 03-3966-3117 E-mail: contactex@tohatsu.co.jp -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●フィンランド艇12モデルが大集合!|今年のボートショーはYBM会場に注目 ●スーパーヨットで叶える究極の釣り|ついに姿を現した全長52mのスポーツフィッシャー ●老舗メーカー、ジョイクラフトの2馬力専用モデルがセットでお買い得!

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2023.09.24

セーリングの魅力を体験してみよう!in八景島マリーナ

神奈川県は、同県民を対象とした、セーリングの魅力を体験できるイベントを県内の複数マリーナ開催している。 今回、好評により新たに八景島会場での開催が決定した。 神奈川県の江の島ヨットハーバーで開催された、東京2020五輪のセーリング競技。 同県はこのセーリング競技をレガシーとして継承し、より多くの県民の人たちに魅力を知ってもらうことを目的としている。 県内在住の小学生と、その保護者を対象としたこのイベント。 現在実施中の県内3箇所のマリーナ、江の島ヨットハーバー、横浜ベイサイドマリーナ、リビエラシーボニアマリーナの会場に加えて、八景島マリーナで追加実施されることに。 経験豊富なインストラクターの指導を受けながら、ぜひセーリング体験を楽しんでみてはいかがだろうか。 八景島会場では、インストラクターの指導を受けながらセーリングを体験。使用するカッター ボートは、手漕ぎ船をベースにした船型が特長で、2枚のセールを装備し、安定性と乗員のキャパシティーに優れたヨット。写真は、スピリット・オブ・セイラーズ の皆さん。今回のイベントもサポートする 令和5年度セーリング海上体験会 八景島マリーナ会場 ●会場:八景島マリーナ(横浜市金沢区八景島) ●日程:11月4日(土) ●時間: 【第1回】午前10時から午後12時まで 【第2回】午後13時から午後15時まで ※受付は各回開始時間の20分前から実施 ●定員:各回最大6組12人(小学生と保護者) ●内容:カッターボートを用いて、インストラクターの指導を受けながらセーリング体験を実施 ●参加費:無料(応募多数の場合は抽選) ●参加募集期間:9月15日(金)~10月17日(火)まで ●応募方法:以下の神奈川県のウェブサイト、電子申請システムから申込み https://www.pref.kanagawa.jp/docs/tz5/pub/r5-sailing-taiken.html (問)神奈川県スポーツ局スポーツ課競技スポーツグループ 045-285-0797 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●6月から神奈川県の3つのマリーナで実施! |小学生向けのセーリング海上体験会 ●帆船乗りが描く帆走教書、『航海と冒険の書』 ●9/5発売、月刊『Kazi』10月号|特集は「相棒は、デイセーラー」

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2023.01.15

釣りフェスティバル来場者限定! ボート体験操船会を開催

今週末、1月20日(金)~22日(日)にパシフィコ横浜で開催される「釣りフェスティバル2023 」。釣りに関するさまざまなブースが並ぶこのイベント、今年はリアル開催とあって、今から楽しみにしている方も多いのではないだろうか。 そんな方のために耳よりな情報をご紹介! 「日本海洋レジャー安全・振興協会」のブースでは、東京や神奈川で開催される「ボート体験操船会(講習会)」の参加申込みを、釣りフェスティバルの会場限定で受け付ける。 ボート免許に興味があるけれども一歩踏み出せないでいる方にとっては、免許取得までのイメージをつかむ、またとないチャンスだ。 この機会に、ボート免許スクールのインストラクターによる操船体験をしてはいかがだろうか?。ボート免許を取って、ボートフィッシングやクルージングを楽しもう! 釣りフェスティバル来場者限定の体験操船会となるので、お見逃しなく! ボート体験操船会(講習会)は、次の3カ所で開催される。2週にわたっているので、スケジュールをチェックしてみていただきたい。 ○片倉ボートライセンススクール(神奈川県平塚市) 実施日:1月27日(金)11:00~12:00/1月28日(土) 9:00~10:00 内容:ボート講習体験 ○勝どきマリーナ(東京都中央区) 実施日:2月3日(金)①10:00~12:00、②13:00~15:00/2月4日(土)①10:00~12:00、②13:00~15:00 内容:座学&ボート講習体験 ○湘南ライセンス(神奈川県藤沢市) 実施日:2月4日(土)①9:30~10:30、②13:00~14:00 内容:ボート講習体験&江の島周辺クルージングの後、学科講習見学 なお、各会場とも費用は1名につき3,000円(税込)となっている。 (文=舵オンライン編集部) (問い合わせ) (一財)日本海洋レジャー安全・振興協会 〒231-0005 横浜市中区本町4-43 https://www.jmra.or.jp -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●複合施設「YANMAR TOKYO」がオープン|東京駅と直結した新名所 ●ボートユーザーの安全を考えたスマホアプリ「BLUE」 ●『BoatCLUB』読者投稿/#21 時季に合わせた釣りを楽しむ

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2022.07.12

ボートで出て海上で荒天になってしまった際に注意すべきこと

月刊『ボート倶楽部』 では、「BCゼミナール」と題し、筆者もテーマもさまざまに、よろずの相談に回答・解説する連載を掲載。ボート遊びの疑問や困りごと、フネと海に関する専門知識や法律などなど、多彩な悩みに回答しています。舵オンラインでは、その一部を抜粋してお届け。もし、「この悩み解決して!」というテーマがあれば、 boatclub@kazi.co.jpまでメールをください。もしかしたら採用されるかもしれませんよ。 今回のテーマは「ボートで出て海上で荒天になってしまった際に注意すべきこと」です。筆者は、ベテランボーターとして著書や講座でさまざまなノウハウを発信し続ける小川 淳さん。天候急変の際、無事に帰港するためにも必読です。 -------------------------------------------------------------------------------- あまり荒れているように見えませんが、波に向かって走るとバウを跳ね上げられ、走っていられないくらいでした。でもこれが追い波になると、驚くほどスムーズに走れました 海が荒れてしまったら ボートは自然を相手にするアクティビティーです。いつも晴天ベタ凪の絶好のコンディションというわけにはいきません。多かれ少なかれ、風や波、雨などに悩まされます。なかでもプレジャーボートは波には弱いもの。大型船には漣(さざなみ)のごとく感じられる海況ですら、荒天のうちに入ります。 誰しも好き好んで荒天に巻き込まれたいとは思いません。「荒天に巻き込まれない秘訣は?」と聞かれれば、「荒天が予想されるときは出ない」という答えが一番です。でもせっかくの休み、「なんとかして出港できないかな」と思い悩みますよね。ですから出港の前には必ず天気予報を確認し、どのような海況が予想されるか知っておくことはとても大切です。ぜひ自分のゲレンデではこんな天気のときはどんな風が吹くのか? どのような波が予想されるか? を知っておきましょう。 さて、そうはいっても釣りにクルージングにと出かけて、荒天に巻き込まれてしまったらどうしたらいいでしょうか? 今回は荒れてしまったときの操船方法についてみてみます。 ドライブや船外機のトリムをいっぱいに下げていると、追い波でブローチングしやすくなったり、波の谷間でバウがささりやすくなったりします。荒天時は少し蹴り上げて走りましょう 荒天の定義 大きなうねりは別として、波は風によって生じています。ですからほとんどの場合、風向きと波の進んでくる方向は一緒です。また、同じ風速でも風が吹き渡る吹走距離が長くなるほど、波が高くなる傾向があります。そして、同じ 波高でも、波の進む方向によってボートの乗り心地は大きく異なります。 ボートにとって走りやすいか走りにくいかというのは、波高のほかに波長 が大きく関係しています。例えば、太平洋の大きなうねりだけのときは波長が長いため、たとえ波高が2メートル以上あったとしても普通に走れることがあります。逆に水深の浅い湾内や岸近くでは、いったん風波が立ったら波長が短いため、たとえ波高は1メートルでも、とてもじゃないけど走っていられない、ということもよくあります。 このように荒天の定義というのは、波の高さや波長、風向きや風速、さらに走る場所によって大きく異なることを理解しておいてください。自分が普段走る海域で、どのような状態になったら自分にとっての荒天なのかということを、よく知っておきましょう。 向い波で走るときは、スピードを落として波の衝撃を和らげてやります。一方、追い波ではブローチングに注意してください。また、横波を受けて走るのは危険です さまざまな波に注意 ①向かい波 艇の安定としては、バウから波を受けるのは最も安定性が高いので安全ですが、場合によっては波当たりがきつく、ドシンドシンと脳天に響き、しんどい思いをします。 また波が高くなってくると、バウを大きく跳ね上げられてしまい危険を感じることも出てきます。そのため大きな波に向かって航行するときは、まず無理せずスピードを落として波の衝撃を小さくし、また波に対して少し角度を付けて走るのがコツです。 この向かい波で、波の谷間に落ちたとき、バウで波をしゃくりあげるようになったらその艇の限界です。一刻も早く近くの港に逃げ込みます。 ②追い波 通常は走るのが楽な追い波ですが、一つだけ注意しなくてはならないことがあります。それがブローチングです。これは波の斜面を駆け降りている最中、ステアリングが効かなくなり、ボートが傾きながら横を向いてしまう現象です。その瞬間、次の波をもらって転覆・・・、というのが最悪のパターンです。 これを防ぐには、波に対して角度をつけて受ける、うねりの頂上から滑り降りるときはスロットルを絞ってスピードを落とす、落ちきって昇り始めるときにはスロットルを開けてバウを上げてやるなどの操作をすれば、ある程度は回避することができます。 またドライブやフラップの位置にも注意が必要です。フラップは左右の傾きを直すだけの最低限の使用に留め、できるだけ引っ込めておきます。そしてドライブや船外機のトリムも少し蹴り上げてバウを持ち上げてやります。 なお、ブローチングは特に岸近くの浅場のほうが怖いです。水深が浅くなると波長が短くなり、しかも波頭が巻いてきますから、波の高いときはあまり陸に近づかないほうが賢明でしょう。 沖で荒れると心情的に岸に近づきたくなるのですが、広いところを走りましょう。河川マリーナなどでどうしても岸近くを走らなければならない場合は、あまり荒れないうちに逃げ帰るしか手がないかもしれません。 ③横波 波の高いときに横から波を受けながら走るのは避けましょう。海況が悪いとき、横波は常に転覆の危険が伴います。たとえ目的地への針路だからといって横波を受けながらまっすぐ走ってはいけません。少し遠回りになっても針路を右や左にとって、波に対して角度をつけて乗り越えてあげます。 また荒天時は、何よりスピードを落として無理のない速度で走ることが肝心です。強い衝撃を受け続けると、乗員も参ってしまいますし、艇にも大きな負担をかけます。転倒したりぶつけたりして、思わぬケガをしてしまうこともあります。海況に応じて、ほどほどのスピードで走るのを心がけてください。 なお、荒天時はクルーやゲストにむやみと動き回らないように注意しておきます。揺れた拍子に投げ出されたり、場合によっては落水してしまったりするかもしれません。操船するだけで手いっぱいのこうした海況では、余計なトラブルは手に余ります。 大波を乗り越えるときは、スロットルを小まめに調整しましょう。滑り降りるときはスロットルを絞り、落ちきって昇り始めるときにはスロットルを開けてバウを上げてやります 状況をよく見極める 荒天に遭わないためには天気予報も大事ですが、もう一つ観天望気も忘れてはなりません。空や海の状況、風などを見て感じて、その地域における気象の状況を判断します。天気予報はあくまでも予報。波風の影響を受けやすいプレジャーボートでは、ほんのわずかな状況の違いで大いにその行動が左右されることがあります。そのため常に天候の変化に敏感になり、迅速に対応する必要があるのです。場合によってはそのときの判断で目的地などを変更する勇気も持ちましょう。 もし出先で荒天に遭ったら、無理にホームポートヘ引き返そうとせずに、その時点で一番近い漁港やマリーナに逃げ込みましょう。もしマリーナや漁港に停泊中だったら、無理に出港せず、そのまま待機しているという判断もありです。もし港から遠く離れた洋上で気象が急変し、時化に遭ってしまったのであれば、これは頑張って走るしかありませんが、ここまで述べたような点に留意して航行してください。何よりも荒れた海では無理をしないのが鉄則です。無理せず安全第一に対処しましょう。 遠くの空を見上げて、大きな雲の壁が迫ってきたら天候急変のサインです。窓やハッチを閉め、揺れで物が倒れないようにしましょう。キャプテンは心の準備をすることもお忘れなく (文=小川 淳 まとめ&写真=BoatCLUB編集部) ※本記事は『BoatCLUB』2019年11月号から抜粋したものです。バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------- 小川 淳(おがわ・あつし) 町工場で生まれ育ち、小学生の頃から旋盤を回していたこともあり、大学では工業化学を専攻。バッテリーや海水の電気分解(いわゆる電蝕)などについて研究していた。現在は、精密機器メーカーでソフトウェア開発に携わっている。1987年にボートオーナーとなり、それ以降、数多くのボートを乗り継いできた。現在は、愛艇〈TRITON Ⅴ〉(ヤマハSF-38)を所有、東京湾や相模湾を中心にクルージングなどを楽しんでいる 小川 淳さんの著書『ボーティングマスター』 は、中古艇も含むボートの選び方やナビゲーション、ボートコントロール、アンカリングテクニック、エンジンやプロペラの仕組み、電装系、トラブルシューティングなどの解説がぎゅっと詰まったボーター必見の一冊となっている。その総ページ数は271ページと読み応えは十分。詳細は コチラから

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2022.06.08

シースタイル・フィッシングクラブ|オンライン講座を7月10日に開催

ヤマハマリンクラブ「シースタイル・フィッシングクラブ」が主催する「フィッシングクラブオンライン夏季講座」が7月10日に開催される。クラブ艇で季節ごとのターゲットを釣るために必要なノウハウを学ぶことのできるイベントだ。 今回のテーマは「ボートコントロール、タイラバ、SLJ(スーパーライトジギング)」。実釣時の操船説明と疑似エサ(ルアー)での釣り方を解説する。 知りたいことや疑問などがあれば、DAIWAフィールドテスターの小野信昭さんとゲストの晴山由梨さんが、その場でチャットで答えてくれる。こんな機会はめったにない! 釣りをしながらボートをコントロールする方法が知りたい、魚探の見方がよくわからない、これから釣りに挑戦してみたい、という方は参加してみてはいかがだろうか。 (文=舵オンライン編集部 写真提供=ヤマハ発動機) -------------------------------------------------------------------------------- シースタイル・フィッシングクラブ オンライン夏季講座 講座内容:「ボートコントロール、タイラバ、SLJ(スーパーライトジギング)」 定員:500名※要予約。先着順・定員になり次第締切 参加資格:ヤマハマリンクラブ・シースタイル会員 日程:2022年7月10日(日) 時間:15:00~16:30 講習方式:オンライン講座(Zoomにて実施) 参加料:1,000円(税込) (問い合わせ) ヤマハマリンホットライン TEL: 0120-730-344(9:30~17:30 / 年中無休 ※年末年始を除く) https://sea-style.yamaha-motor.co.jp/event/20220710_fc_online/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●2馬力ボート釣行記〈マルコ〉が航く/#4葉山沖でアオリイカねらい ●話題のチニングに挑戦!/①ワームの選び方、付け方 ●【Sea"Trip"Style】#8東京湾湾奥/フィッシング&アーバンクルーズ

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2021.08.12

軽い!浮く!使いやすい!/FRP製のボートフック

操船のいろいろな場面の中でも、いちばん緊張する着岸をスムーズに決めたい! そんなときには、ボートフックが大きな役割を果たします。ボートフックには、長さや素材をはじめ、固定式か伸縮式かなど、いろいろなタイプがありますが、今回はプレジャーボートを所有する吉田義弘オーナーが、今まで使った中でいちばん使い勝手がよかったという、固定式 「ファイバーグラスボートフック1.2m」をご紹介します。 本記事トップの写真は、吉田さんが所有する24ftのモーターボートですが、この全長1.2mのボートフックで、強風時でも十分に寄せられます。強度も問題ありません。 伸縮式のボートフックは正しく使えば便利ですが、桟橋のクリートに掛けてボートを寄せようとした瞬間に、予期せず伸びてしまうときがあります。でも固定式のボートフックは、そのような思わぬ失敗を避けることができます。 このボートフックの特徴は、とにかく軽いこと! 本体はファイバーグラス(FRP)製で指1本でも持てる重さですから、片手で軽々と操作できます。 また、金属や木材と違って腐食しないので、フネの上にほったらかしにしても平気ですし、メンテナンスもフリー。なによりフローティング、つまり水に浮くというのもうれしいですね。海に落とした帽子を拾おうとして、ボートフックも落としてしまった! なんてミスも防ぐことができます。 軽くて取り回しやすいので、小型艇の、特にビギナーの方にはおすすめです。 (文=舵社用品事業部/大山英里子 写真提供=吉田義弘) ●ファイバーグラスボートフック1.2m 固定式(伸縮なし) サイズ:全長1.2m/径25mm 価格:5,060円(税込み) ご購入はこちら 「収納の都合で伸縮式がいい」という方には、こちらの伸縮式&フローティングのボートフックをご紹介します。 ●フローティングボートフック 伸縮式 サイズ:1.2~2.2m(2段)/径30mm 価格:6,600円(税込み) ご購入はこちら (掲載商品に関するお問い合わせ) KAZIオンラインショップ https://www.seaplaza.jp/ TEL:03-3434-0941(平日9:30~17:30)

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2021.07.25

新刊書籍『インナーセーリング④ 長距離航海の技術』

中級セーラーに向けた 長距離航海の指南書 月刊『Kazi』誌に2017年から2020年にかけて連載された、『長距離航海の技術』に大幅に加筆修正した、長距離航海を志すセーラーの指南書が、好評を博してきた『インナーセーリング』シリーズの最新刊として登場。 筆者は、日本を代表するヨットスクールの校長であり、自らも1960年代に自作木造艇で世界一周を成し遂げた青木 洋氏。 単なる技術解説にとどまらず、セーラーとしての心構えなどにも触れた、類を見ない一冊となっている。 【書名】 インナーセーリング④ 外洋ヨットによる長距離航海の技術 ■内容の一部を紹介 ■1章 サバイバルセーリングの技術 100 時間のシングルハンド練習 素直な性格の小型艇を選ぶ サバイバルセーリングの技術 自然の力で旅することを楽しむ 海上では自力で問題を解決する ■2章 乗員の安全確保 ライフジャケットの選びかた セーフティーラインの選びかた 落水発生事例から気づくこと 落水者救助の反復練習の重要性 ■3章 離着岸とアンカリング アンカーの特性と選び方 出入港の五つのマナー 岸壁への横着け係留 風位によって使い分ける離岸法 ■4章 外洋航海に適した船 外洋艇の性格と見分け方 ハルの形状とヨットの性格 リグの種別による特色 セーリング中の艇の運動 ■5章 船の修理、メンテナンス ガソリン船外機の予備部品と修理法 ディーゼル船内機の予備部品と修理法 ロープワークに必要な道具 木部のメンテナンス ■6章 航海計画とナビゲーション GPSを搭載していても座礁は起きる 航海計画は、まずチャート(海図)から 避難港を選定する 実際の事故事例から学ぶ ■7章 長距離航海の計画 最適な出航時期とルートを選定する 現代の長距離単独航海が持つ意味と広がり 大航海時代に確立された世界の帆船航海ルート モンスーン海域の航海時期を選定する 著者=青木 洋 イラスト=平野 游 定価1,980円(本体1,800円+税) A4版フルカラー104ページ お買い求めは、全国書店、ネット書店、または舵社販売部(TEL:03-3434-4531)まで。 (文=Kazi編集部) -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「東京オリンピックセーリング競技観戦ガイド①」記事はコチラ ●「太平洋“再”横断中の辛坊治郎さん/復路出航から1カ月」記事はコチラ ●「USCGのシーマンシップの真髄を日本語で学べる一冊」記事はコチラ

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2021.06.14

操船技術を基礎からしっかり学べるボートレッスン

新型コロナウイルス禍の下で新しい生活様式が浸透したこともあって、昨年以来ボート免許(小型船舶操縦士免許)の取得者が増えているようです。ただ、せっかく免許取得したとはいえ、船の購入はとてもハードルが高いのが実情。ならばマリンクラブに入会したり、レンタルボートを利用するという手もありますが、なかなか気軽にボートに乗る機会は少ないし、慣れないボートの操船に不安を感じている方も多いでしょう。 そんな方にオススメのボートレッスン、「シースタイル・マリン塾」をご存じですか? このマリン塾は、操船技術を基礎からしっかり学べるヤマハのボートレッスンで、1級または2級小型船舶免許を取得した方なら、誰でも受講することができるものです。 目的に合わせてコースを選べるのも特徴で、安全に航行するための基本操船から、離着岸など苦手克服のための集中コース、艇の特性に合わせた操船方法まで、いろいろなメニューがそろっています。 インストラクターは、マリン塾の認定を受けたボートのスペシャリストです。専門知識や経験が豊富で、安心して受講することができます。また、ひとりひとりのレベルに合わせた少人数のレッスンになるので、いろいろなことを気軽に聞けるはず。 操船の上達は、とにかく経験を積んで慣れることに尽きます。しっかり学んで、自信を持ってマリンレジャーを楽しみましょう! (文・写真=舵オンライン編集部) シースタイル・マリン塾 (問い合わせ) ヤマハマリンホットライン 0120-730-344(フリーダイヤル) 9:30~17:30/年中無休(年末年始を除く) https://www.yamaha-motor.co.jp/marine/life/marinejyuku/ -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「6/4発売『ボート倶楽部』7月号/特集は釣りたい魚」記事はコチラ ●「ボートの安全航行/帰港時に気を付けたいこと」記事はコチラ ●「コロナ禍でチャンス到来/活況の国内マリン市場」記事はコチラ

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2021.05.31

ボートの安全航行について/帰港時に気をつけたいこと

ボートの航行時に気をつけたいことは多々ある。 知っているつもりでも、忘れていたり、勘違いして覚えていたりすることもあるので、定期的にブラッシュアップしたいところ。 ここでは、月刊『ボート倶楽部』2021年5月号に掲載した記事から抜粋して、「帰港時における気をつけたいこと」を紹介しよう。 指南していただいたのは、東京夢の島マリーナのハーバーマスターと副ハーバーマスター。 帰港時にありがちなトラブルやその対処法を教わった。 ※本記事の取材は2021年3月に実施したもの。 -------------------------------------------------------------------------------- 大切なのは無理をしないこと 帰港時に、自艇が思ったより風に流されて、他艇にぶつけてしまったり、あわやぶつかる! という事態になった方は少なくないのでは。 自分のボートがどのくらい流されるのかは、事前に知っておいたほうがいいだろう。釣りのときなどは、どの方向にどの程度流されるのか、シビアに考えるのと同様に、どのくらいの風がどの方向から吹けば、どういった姿勢でどの程度流されるのか、これらはなんとなくでいいので感覚で覚えておきたいものだ。 また、一番流されやすいのは、ロープやフェンダーなどを準備しているとき。なので、帰港準備は早めにしておきたい。 とはいえ、ロープが外に垂れていたりすると、プロペラに巻き込んでしまったりと、別のトラブル要因になってしまうので、そこにも注意したい。 舫い(もやい)ロープやフェンダーなどの帰港準備は、早めに安全が確保できるエリアで行いたい。また、船長でなくとも、準備中にはワッチを心がけておきたい なお、マリーナとしては、「そこまで無理してご自分のバースに入れなくても、ゲストバースに留めていただくこともできるので、風が強いときなどは利用してほしいですね」とのこと。 マリーナにもよるのだろうが、選択肢の一つとして頭に入れておくのもありだ。 こうしたトラブルはビギナーに多いのだろうと思いきや、意外や意外、「慣れている人のほうが多いかもしれません」とのこと。できると思っていて、不意の風に流れたりといったことがあるそうだ。 そういう状況が想定されるときは、桟橋とは反対側にもフェンダーを付けておくといい。 また、ボートフックを積んでおけば役に立つ。ボートフックは、着岸で距離が足りなかったときなどにも使えるので、必ず積んでおきたいアイテムの一つだ。 そして、着岸時に飛び降りるのも、やめておきたい。 飛び降りなければならない状況であれば、無理せずもう一度アプローチし直そう。 船長が、着岸してロープを持って降りようとしたら落水した事例もある。一人だと桟橋に上がれないことも、ボートに挟まれてしまうことも考えられるため、非常に危険だ。 また、落水した場合、ボートは無人で流されることになるので、その点でも危険。 「船長は安全に降りられる距離に自艇を着ける」、「クルーは安全に降りられる状態になるまで降りない」、というのを肝に銘じておきたい。一人ならば、なおのこと、安全に着岸してから、落ち着いて降りるようにしたい 同様に、岸でロープを受け取ってくれる人がいる場合も、ロープを投げるのはやめたい。 届かなかった場合、ロープが水中にあるときはプロペラは回せなくなる。つまり、ボートがアンコントロールの状態になってしまうので、極力避けたいところ。 とにかく無理をせず、確実性を持って着岸させることが大切だ。 NG例として、あえて距離のあるところから桟橋に向かってロープを投げてもらった。たとえロープが届いたとしても、こんなに離れている距離を風の強い日に人力で引き寄せるのは至難の業。別のトラブルにつながるので絶対にやめておこう ロープといえば、係留保管艇の場合、バースに置き舫いをしている方も多いだろう。毎回調整しなくていいので便利なのだが、そのぶん着岸の難易度は上がっている。 置き舫いは、ボートを着けたときにベストな位置になるようにしているため、余分があまりないからだ。 この場合、風が強そうだなと感じたら、別のロープを念のためにつけておいて、そのロープを決めてから、置き舫いを掛ける、ということを推奨したい。 また、釣りバリが掛かってしまうこともあるので、出港して、帰港するまでの間、ロープやフェンダーはしまっておいたほうがいい。釣りをしているときに掛けてしまって、あとで外そうと思っていてすっかり忘れてしまって、帰港時にケガをして気づく、といったことも考えられる。 なにより見た目にも格好悪いし、ロープを踏んで滑ることもある。あまりいいことはないので、とにかく出港したらしまってしまおう。 それから、曳き波にも気をつけたい。まず自分のボートがどのくらいのスピードで曳き波を立てるのか、確認すること。ボートによって曳き波が立つスピードは異なる。 例えば出力の大きいエンジンを積んでいれば、微速位置でも速いということもある。その場合は、シフトを入り切りしながら進まないといけないだろう。 また、「結構、クルマのアクセルを緩める感覚の方が多いんじゃないでしょうか。それではスピードは落ちきらず、半滑走状態になるだけで曳き波は立っているんですね。まずはしっかりニュートラルにして波を一度切ってから、またスピードを作っていただければと思います」とのことで、一度、ニュートラルにすることをオススメする。 曳き波の一例。東京夢の島マリーナの前も徐行区域だが、結構なスピードで通過していくボートもあるのだとか。係留しているフネへのダメージも考え、係留艇の近くでは徐行するように気をつけよう 最後に、帰港時に毎回燃料を満タンにするクセをつけておきたい。そうすれば、ガス欠の何割かは防げるだろう。 "今日は大丈夫だろう"というのを何回か繰り返していると、ガス欠になったりするからだ。 また、メーター表示の異常にも気づきやすい。ガス欠の原因はメーター表示の異常によるところが大きい。頻繁に乗っていれば、どの程度走れば、どのくらい減るかわかるので、メーターが減っていないことに気づけるが、慣れていないとわからない。毎回満タンにすることで、慣れていなくとも気づけるのは利点だろう。 また、最低限、クリート結び、舫い結び、巻き結びくらいは覚えておきたいところ。 覚えたつもりでも、忘れていたり、勘違いしていたりすることもあるので、何度でも復習したい。 左列からクリート結び、巻き結び、舫い結びの例。それぞれの手順を、上から下に向かって紹介した。 ささっとロープワークを決める姿は非常にスマート! 動画などでも確認できるので、ぜひとも定期的に復習しておきたい 安全に十分注意して、楽しいボートライフを送りましょう! 東京夢の島マリーナ 海上係留で660隻の収容規模を有する、東京都立夢の島公園内にある大規模マリーナ。東京湾や都内の運河に精通したスタッフが常駐する。海の駅としてビジターの訪問も多いマリーナだ TEL:03-5569-2710 (文=BoatCLUB編集部/茂木春菜、航空写真(トップ写真)=矢部洋一、写真=瀧 学) ※本記事は、『ボート倶楽部』2021年5月号の特集「トラブル予防&対処法」より抜粋。 バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。 -------------------------------------------------------------------------------- あわせて読みたい! ●「あなたは使ってる?/走りを変えるボートトリム」記事はコチラ ●「辛坊治郎さんを支える|古野電気のエレクトロニクス」記事はコチラ ●「トヨタマリンの自動着桟システム/TDSの実力」記事はコチラ

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2021.01.17

船酔いはもう克服!?/アンチローリングジャイロの威力

船酔いしてしまうボーターにとって、“揺れ”は大きな問題だろう。 そのボートの揺れを大幅に軽減してくれる「アンチローリングジャイロ」は、これまで大型艇用のものがほとんどだったが、最近では小型艇向けの製品も登場している。 ササキコーポレーションが取り扱っている、東明工業の「アンチローリングジャイロ50T(ARG50T)」もその一つ。 サイズは大型クーラーボックス程度なので、30フィートクラスならば、艇のレイアウトによっては無理なく収まるサイズといえる。 また、DC12ボルト電源に対応しているのもうれしいところ(24ボルトにも対応)。発電機(AC100ボルト)を積むスペースがないような小型のボートでも、ジャイロの搭載が現実的なものになる。 その実力を、まずは動画で見ていただこう。 このオーナーさんは、自身は船酔いしないのだが、一緒に行く仲間に船酔いしやすい人がおり、その悩みを解決するためにジャイロを搭載した。 思惑通り、その悩みは大幅に改善されたが、思わぬ誤算があった。 それは、ボートから降りたあとの疲れ方が違うこと。 「慣れないときは不思議な感覚がするものの、慣れたら楽で、酔いにくいだけでなく、釣りもしやすいし、安心してキャビンで熱い飲み物も飲める。長時間ボートに乗っていても疲れないし、逆に、これまでいかに踏ん張って乗っていたのかわかる。これに慣れると、ジャイロが搭載されていないボートにはもう乗れなくなる」などは、そのオーナーさんの感想。 沖で15キロほども続く長大な瀬を延々と流す釣りをするというこのオーナーさんは、ジャイロを搭載したことで、非常に大きいメリットを感じたようだ。 ARG50Tのメーカーである東明工業は、航空・宇宙機器関連製品を主力に取り扱うメーカー。ARGは、まさに“宇宙品質”で作られたアンチローリングジャイロなのだ。 ARG50Tは、本体のほか、インバーターと、本体の制御を行うモータードライバーのみで構成され、取り付けも比較的容易。 ヤマハDFR-33の搭載例(下写真)を見ると、エンジンルームに本体とモータードライバーを、キャビン内左舷側シート下にインバーターがセットされていた。 実際の施工例。キャビン内床下のエンジンルームにおさまる本体 「エンジンが小型化したおかげで、ルーム内のスペースに余裕があり、うまく収めることができました」とは、施工担当者のコメント。 左舷側シート下に設置されたインバーター。すべて見えないところに設置できている このボートでは、ジャイロを使うためにバッテリーを2個増設。もともとエアコンなどを搭載していたこともあり、ジャイロを積む前から8個搭載していたが、全部で10個になった。 船酔いに悩まされているオーナーさん、アンチローリングジャイロの搭載を検討してみてもいいのでは? 搭載には、ボート自体の浮力、重量、強度、スペースなどを総合的に検討する必要があるので、販売店であるササキコーポレーションに要相談だ。 -------------------------------------------------------------------------------- ササキコーポレーション ARGの販売・施工を請け負う。中国・九州エリアでマリーナ運営、ボートの販売・修理など、事業を幅広く展開している。問い合わせ先は、同社が運営するUBEマリーナ。 山口県宇部市港町1-13-7 TEL:0836-32-0656 (文=舵オンライン編集部 写真・動画=舵社/宮崎克彦) ※本記事は『ボート倶楽部』2020年12月号より抜粋。バックナンバーや電子版、最新刊も、ぜひご覧ください。

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2021.01.09

トヨタマリンの自動着桟システム/TDSの実力

トヨタマリンでは、2019年12月に、31フィートのフライブリッジセダン「ポーナム31」に、内装などのグレードアップを図った「ポーナム31 X仕様」を発表した。トヨタマリンとして最初にリリースされたポーナム28の系譜を受け継ぐ、マルチパーパスモデルである。 コロナ禍の影響などもあり、このポーナム31Xのインプレッション取材ができたのは、発表から1年後の2020年10月となったが、その際、2020年夏に発表された新オプション「TDS(トヨタ ドッキング サポート)」のデモンストレーションも取材できたので、その概要をご紹介しよう。 トヨタマリンでは、主機とバウスラスターを組み合わせ、横方向への移動や定点保持を目的とした操船支援システムTVAS(トヨタ・バーチャル・アンカー・システム)を開発し、2005年に発表されたポーナム45から搭載を開始。この技術を応用したのがTDSで、「ドッキングアシストモード」による動きは、下の連続写真をご覧になればおわかりいただけるだろう。 1. 着桟ポイントから離れた地点でTDSを作動させると、ポイントに向かって直進で接近。なお、実際には、写真のフレームから外れたもっと遠い場所からスタートした 2. 着桟地点の手前まで接近したところで一旦停止 3. 右舷機・前進、左舷機・後進、バウスラスター左転により、桟橋と平行になるよう、その場回頭する 4. 桟橋と平行になったところで、操作パネルに周囲の安全確認を促すダイアログ(下画像)が表示される。「着岸開始」を押すと再スタート 5. 2基の主機の前後進とバウスラスターの推力を組み合わせ、桟橋に向かってごく微速で横移動 6. 着桟完了。完了後も、しばらくは桟橋に押し付けるように推力が出続けるので、シングルハンドでも余裕をもって舫いをとる時間がある ちなみに、着桟地点は、あらかじめ複数のポイントを登録可能。それらの正確な測位や、自動操船中の艇のヘディング把握には、一般的なGPS機器ではなく、GNSS(複数のシステムを併用することにより高精度測位を実現する衛星測位システム)対応の衛星測位コンパスを採用している。下の写真は、フライブリッジの操船席脇に設置された受信用アンテナだ。 取材時は、風速3m/s程度の穏やかなコンディションで、非常にスムーズな動きを見せていた。開発担当者によれば、風速8m/sのときにも問題なく作動したとのこと。 なお、TDSの機能には、ジョイスティックでは案外難しい横移動を含めた艇の位置の微調整を、タッチパネルでより的確に操作するための「サイドスラストモード」もある。 というわけで、十分な実用性と完成度を備えたこのシステムは、苦手意識を持つ初心者はもちろんのこと、ベテランのシングルハンダーにとっても、着桟時の負担を大幅に軽減してくれそうだ。 初めて行く場所の地点登録が可能になったり、直角に曲がる櫛形桟橋への自動着桟ができるようになったりという、さらなる進化にも期待したいところで、今後の開発にも要注目だ。 * ポーナム31Xの試乗/TDSの解説は、月刊『Kazi』2021年1月号、月刊『ボート倶楽部』2021年2月号にも掲載しているので、そちらもぜひご覧いただきたい。 ポーナム31とTDSの詳細は、トヨタマリンの公式サイトをチェック。 (文・写真=舵社/今村 信)

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2020.10.26

USCGのシーマンシップの真髄を日本語で学べる一冊

スポーツマンシップという言葉に引きずられてか、日本でシーマンシップというと、“船乗り魂”のような、精神的な意味合いで捉えられがちだ。しかし本来は、船を安全に航行させるための具体的な「運用術」を指す言葉である。 ここで紹介する『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』は、米国における海上レスキューのプロ、USCG(U.S. Coast Guard:米国沿岸警備隊)の、小型船艇に搭乗する隊員(BOAT CREW)が任務を遂行するために必要な、広範囲にわたる知識・技術と手順をまとめた一冊。 その収録内容は、隊員として必要な身体能力、応急手当、ロープワーク、気象・海象、航海計画の立案とナビゲーション、荒天航行、そしてボートの曳航や転覆船の復原方法にいたるまで、極めて多岐にわたる。 同書を日本語訳したのが、『ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版』だ。 左が原書、右が日本語版。 日本語版では、アメリカ国内およびUSCG内のみに関する項目を大幅に割愛しているが、それでも、全464ページ、A4判で厚さ約3センチというボリュームだ アメリカでは年に一度、USCGと水上レスキューなどに関連する諸団体とが開催している海難・水難防止のための頂上会議「IBWSS(International Boat & Water Safety Summit)」が行われている。 これに倣い、日本における水上安全に関する情報交換を行う場として、海上保安庁、日本海洋レジャー安全・振興協会、マリンスポーツ財団、海難学会などが共催しているのが、日本版IBWSSともいえる「JBWSS」だ。 この水上安全を軸とした日米の交流の中で、USCGの長い歴史の中で培われたノウハウが詰まった『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』が日本側の関係者にもたらされ、その優れた内容をぜひ日本にも紹介したいということで、日本語版が誕生したのである。 * 『ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版』は、できるだけ低価格で提供したいということから、全ページモノクロ。また、図版は、原書のままのシンプルな線図が中心だが、わかりやすく内容的にもしっかりしているのは、挿し絵の描き手自身が海や船のことを知っているからだろうと思わせる。 本書で印象的なのは、多国籍国家である米国だからだろうか、さまざまな手順を事細かに、かつ、重要な部分は繰り返し説明している点。ナビゲーション関連の計算も、足し算、引き算のレベルまで説明されているといった念の入れようだ。 さらに、日本ではこれまで紹介される機会があまりなかったノウハウも満載されている。 応急手当てに関する章は非常に充実しており、「こんな症状まで」と思う項目も多数含まれている ロープワーク関連の内容は「マリンスパイキ術」の章に。フック開口部の閉鎖方法なども解説 狭い水路を航行する際の、船首尾の吸引/反発の影響をまとめたページ。都市部の水路巡りをするときなどに役立ちそうだ ナビゲーションに関する内容にも多くのページを割いている。近年ではデジタルナビゲーションが一般的になってきたが、やはり基本はしっかり押さえておきたいもの USCGのマニュアルだけあって、救助任務に必須の曳航に関する内容も多岐にわたる 転覆船の復原方法の解説ページ。右は、縦(船首尾船)方向にボートを回転させる方法。キールに沿ってわたしたロープを船首で固定し、このロープを船尾側に引くと、エンジンで重くなった船尾を支点にして復原するという。マジ!? プロ向けのマニュアルなので、一般的なプレジャーボートユーザーにとっては“too much”と感じられる部分も少なくないだろう。 しかし、ボート免許取得時にも、また、その後のボートライフの中でも、きちんと学ぶ機会が得られにくいけれど、知っていると大いに役立つといったノウハウが数多く記載されているので、ぜひ一度、手にとってその内容をご覧いただきたい。 (文・写真=Kazi編集部/今村 信) 『BOAT CREW SEAMANSHIP MANUAL』(ボートクルー シーマンシップ マニュアル 日本語版) ●価格:2,500円+税 ●判型:A4判 ●ページ数:464ページ ●発行:舵社(JBWSS連携協議会 編) ご購入、詳細はコチラから

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2020.10.09

アナタは使ってる?/走りを変えるボートのトリム調整

アウトドライブ(以下、ドライブ)を備えたパワーボート、つまり、船外機艇と船内外機艇(スターンドライブ艇)のリモコンレバーには、トリムスイッチが備わっている。これは、ドライブの角度を変えることでプロペラが発生させるスラスト(推力)の上下方向の角度を変え、ボートの走行姿勢を制御するためのもの。 走行姿勢を適切に制御することで、最高速や燃費、波当たり時のショック軽減による乗り心地などが向上するのだが、この機構を「積極的に使っている」というボーターは、案外少ない。 モデル艇は2機掛けなので、ツインレバー仕様。左舷機レバーの上部に付いているのが、両舷機のトリムを同時に調整するスイッチで、レバー基部前面には、左右のドライブを個別に調整するためのスイッチもある。 一般的に「適正トリム」は、スラストが水平になるイーブンから、やや蹴り上げた(トリムアウトした)くらいまでとされるが、船型やエンジン出力、乗員/荷物の搭載量などの条件により個々のボートで異なる。 そこでまずは、波のない穏やかな水面でプレーニングに入ったのち、レバーの倒し具合を一定に保ったまま少しずつトリムを変え、回転数や艇速が微妙に上昇するところを探して、そのときのトリムメーターの示度を“基準”として覚えておこう。 モデル艇のトリムポジションインジケーター。数字はトリム角度。左の「TRIM」はトリム範囲内にあることを示し、右の「BEACH」と黄色のランプはビーチング時の使用範囲(微速のみ)であることを示す。赤ランプは上架時などのチルト範囲まで蹴り上げると点灯する。 下の写真は、ヤマハPC-27(エンジン&ドライブはボルボ・ペンタD3-200/DPS×2に換装)による、同コンディション下でのトリムの違いによる走行姿勢の変化を撮影したもの。このように見比べると、トリム調整の効果は一目瞭然だ。 モデル艇の走行姿勢の変化を見る。左から、トリムイン、イーブントリム、トリムアウト。船首船底部分の浮き上がり具合と、船尾の沈み具合に注目。 トリムイン:ドライブを追い込んだ状態では、斜め下向きのスラストが発生し、船尾船底を押し上げるように働くため、バウが沈むバウトリムとなる。バウアップが抑えられるので、早くハンプを越えるためにはトリムインするといい。ただし、滑走後もそのままにしておくと、スピードが伸びにくく、スプレーも多めとなる。 イーブントリム:スラストが水平になるイーブントリムは、トリムインでの航走に比べ、バウが上がり、接水面積も小さくなって、効率のいい走りを見せる。ボートの腹(船底中央付近)で波を受けるため、乗り心地も快適。スピードも若干伸びる。 トリムアウト:ドライブを蹴り上げた状態では、斜め上向きのスラストが発生。トリムインとは反対にバウが上がり、スターントリムとなる。船尾が沈み込み、スプレーも多く、外から見ても走りづらそうだ。 ※各写真右上○内のドライブ画像は左右反転しています ちなみに、トリム調整の効きやすさは船型によって異なるが、このモデル艇はディープV船型の半滑走艇で、効きやすい部類に入る。 なお、海面状況によっても走りやすいトリム(波当たりのショックやスプレーの上がり方など)は変わるので、いろいろと試して、マイボートの快適な走りを追求してみてはいかがだろうか? (文・写真=Kazi編集部/今村 信) ※本記事は月刊『Kazi』2020年10月号特集内にも掲載。ドライブのトリムに加え、フラップ(トリムタブ)の使い方も解説しているので、バックナンバーおよび電子版をぜひ ●月刊『Kazi』2020年10月号の詳細および購入はコチラ [広告]

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